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        江戸川のほとりにて科学啓蒙作家の塾「田井塾」として52年

   「田井塾」愛実践:〜民生委員の啓蒙活動〜

     愛実践:〜ビー玉を使った楽しい「思考実験」教室〜

                 
          


  この世に存するだけで、人は人としてプロである。人は勉強を手段として己の心に「泉」を見出し、いつしかそこに「美」が映えるを知る。これをして彼方に「像」を予感し、それを求めて今を生きる。-田井-


・・・・・ 序奏 ・・・・・
●モーツァルト●・・・・・「フルートとハープのための協奏曲ハ長調K.299」
             ♪・・・第2楽章:アンダンティーノ・・・♪

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✪はじめに✪
 皆(みな)さん、こんにちは。これから、アインシュタインのように頭の中でビー玉を使って「思考実験(しこうじっけん)」をすることによって算数(数学)の問題(もんだい)を解いてまいりたいと思います。さまざまな「思考実験」をすることによって、知っているととても便利(べんり)な分析方法(ぶんせきほうほう)を一緒(いっしょ)に勉強(べんきょう)してまいりましょう。もちろん、この教室にいつお出でになられても気軽に参加できるように文章を工夫して書いています。ですから、ご安心(あんしん)ください。なお、一度(いちど)出(で)て来た漢字(かんじ)は読(よ)み仮名(がな)を振(ふ)っていませんので、分(わ)からない時(とき)は前の問題を調(しら)べてくださいね。

           
✪とても大切(たいせつ)な助言(じょげん)✪
 いつもかなりゆっくりしたペースで話を進めていますが、このページで大切なことは「問題を分析し、その過程(かてい)で規則性(きそくせい)を発見(はっけん)し、そしてそこから答を導(みちび)く」訓練(くんれん)をすることです。このような勉強の仕方(しかた)があってもいいと思いませんか。実(じつ)を言いますと、これこそが「都立両国高校附属中学校」が受験生(じゅけんせい)に求めている能力(のうりょく)なのです。また、さらに実は、2020年からスタートする新たなスタイルの「大学入試」で必要(ひつよう)とされる能力でもあるのです。ここで行われている「思考訓練」をマイペースで楽しめている「君」こそ、「普遍的(ふへんてき)」な才能の持ち主(ぬし)なのです!ご自分の才能を大切に!
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※お願い:「えどがわ産業ナビ」に問題を発表(はっぴょう)する時は解説(かいせつ)を詳(くわ)しく書いていますが、こちらのページでは都合(つごう)により、答のみとさせていただいております。「産業ナビ」にお出でのさいにコピーをお取りくださいますように。

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☆問題(もんだい)-74☆
 太郎君はビー玉を花子さんより20個多(おお)く持っています。2人はお友(とも)だちの桃子さんにそれぞれ同(おな)じ数(かず)ずつ、つまり、太郎君は「自分(じぶん)の持っているビー玉を10組(くみ)に分(わ)けた内の2組分(ぶん)」だけ、花子さんは「自分の持っているビー玉を10組に分けた内の3組分」だけあげることにしました。さて、2人は桃子さんにビー玉を何個ずつあげることになりますか。

☆答.12個.(2019.1.29移動)

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☆問題(もんだい)-73☆
 太郎君はビー玉を花子さんより28個(こ)多(おお)く持っています。2人はお友(とも)だちの桃子さんに6個ずつあげました。あげた後(あと)、ビー玉を数(かぞ)えると、桃子さんが持っているビー玉の数をマッチ棒(ぼう)1本分(ぶん)とすると、太郎君のビー玉の数がマッチ棒2本分と、さらに1本を4つに分(わ)けた3つ分であることが分(わ)かりました。太郎君はビー玉をはじめ何個持っていましたか。

☆答.49個.(2019.1.3移動)

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☆問題(もんだい)-72☆
 太郎君はビー玉を花子さんより21個多(おお)く持っています。2人はお友(とも)だちの桃子さんに5個ずつあげました。あげた後、ビー玉を数(かぞ)えると、花子さんが持っているビー玉の数をマッチ棒(ぼう)1本分とすると、太郎君のビー玉の数がマッチ棒2本分と半分(はんぶん)であることが分(わ)かりました。太郎君ははじめビー玉を何個持っていましたか。

☆答.40個.(2018.12.21移動)

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☆問題(もんだい)-71☆
 太郎君はビー玉を花子さんより20個(こ)多(おお)く持っています。2人はお友(とも)だちの桃子さんから5個ずつもらいました。もらった後(あと)、ビー玉を数(かぞ)えると、花子さんの持っているビー玉の数(かず)をマッチ棒(ぼう)1本(ぽん)分(ぶん)とすると、太郎君のビー玉の数がマッチ棒3本分であることが分(わ)かりました。太郎君はビー玉をはじめ何個持っていましたか。

☆答.25個.(2018.11.23移動)

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☆問題(もんだい)-70☆
 太郎君は今ビー玉を花子さんより21個多(おお)く持っています。2人(ふたり)はお友だちの桃子(ももこ)さんに自分(じぶん)たちの持っているビー玉の中からそれぞれ5個ずつあげることにしました。桃子さんにあげた後(あと)、ビー玉を数(かぞ)えると、花子さんのビー玉の数(かず)をマッチ棒1本分(ぶん)とすると、太郎君のビー玉の数がマッチ棒2本分であることが分かりました。太郎君はビー玉をはじめ何個持っていましたか。

☆答.29個.(2018.11.7移動)

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☆問題(もんだい)-69☆
 太郎君は今ビー玉を花子さんより12個多(おお)く持っています。2人(ふたり)はお友(とも)だちの桃子(ももこ)さんに自分(じぶん)たちが持っているビー玉の中からそれぞれ5個ずつあげることにしました。桃子さんにあげた後(あと)、太郎君は花子さんよりビー玉を何個多く持っていますか。

☆解説(かいせつ)☆
 この問題は分(わ)かりましたでしょうか。実(じつ)は、とても大切(たいせつ)な問題なのですよ。たとえば、まず、太郎君のビー玉の方(ほう)が花子さんより12個多くなるように、自分で勝手(かってに)に決めて並べてみましょう。
 ここでは、太郎君の数を20個、花子さんの数を8個としてみましょう、まず、太郎君のビー玉を横一列(よこいちれつ)に並べ、その下に、花子さんのビー玉を左端をそろえて並べます。
 それでは、ここで実験(じっけん)です。太郎君と花子さんのビー玉をそれぞれ2個ずつ左端から取(と)り除(のぞ)いてみましょう。どうでしょうか。これによって、右端(みぎはし)の2人のビー玉の違(ちが)いに変化(へんか)が起(お)こっているでしょうか。変(か)わりませんね。
 実はこのような問題の時、2人の持っているビー玉から同じ数ずつ取り除いても、残(のこ)りとして2人が持っているビー玉の数の違いに変化はなく、はじめのままなのです。つまり、答は12個です。
<参考(さんこう)>
 この問題に対(たい)して「あたりまえじゃん」と答えるお友だちがいると思います。そのお友だちにとっては、この問題は「常識(じょうしき)」と言えます。つまり、考えが「常識」になっているかどうかで、問題は「やさしく」も「むずかしく」もなる場合が多いいのですよ。(2018.10.28移動)

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☆問題(もんだい)-68☆
 太郎君は自分(じぶん)の持(も)っているビー玉の中から花子さんに15個(こ)あげました。すると、太郎君の持っているビー玉が25個となりました。はじめ太郎君はビー玉を何個(なんこ)持っていましたか。

☆解説(かいせつ)☆
 ここでマッチ棒(ぼう)1本(ぽん)をビー玉10個としましょう。すると、太郎君が今持っているビー玉は、マッチ棒2本と半分(はんぶん)となりますね。
 ところで、太郎君が花子さんにあげたビー玉は15個でした。この数(かず)をマッチ棒に直(なお)すと1本と半分となります。
 太郎君がはじめに持っていたビー玉の数は、太郎君が今持っているビー玉の数と花子さんにあげたビー玉の数を「1つにまとめる」と求められます。
 そして、ここがポイントです。「1つにまとめる」とは「足し算(たしざん)」をするということです。式(しき)にすると、
 25+15.
 これをマッチ棒で表(あらわ)すと、
 (2本と半分)+(1本と半分).
 半分と半分を合わせると1本となり、これから、足し算した数がマッチ棒4本分であることが分(わ)かります。マッチ棒1本がビー玉10個ですから、4本だと40個。答は40個です。(2018.10.14移動)

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☆問題(もんだい)-67☆
 太郎君がビー玉を30個(こ)持っています。この中から何個(なんこ)かを花子さんに渡(わた)したら、残(のこ)りが20個になりました。太郎君は花子さんにビー玉を何個渡しましたか。

☆解説(かいせつ)☆
 はじめ太郎君はビー玉を30個持っていました。花子さんにビー玉を渡したあと、太郎君の手に残っているビー玉は20個ですから、このことから、太郎君のビー玉の減(へ)った数(かず)が分(わ)かります。減った数を求(もと)めるときはどうしたらいいでしょう。そうですね。(はじめに持っていた数)から(残っている数)を引(ひ)くと求められますね。つまり、
 30-20.
 この式を計算(けいさん)すると、減った数が10であることが分かります。
 ここで次(つぎ)の考(かんが)えに注意(ちゅうい)しましょう。それは、(太郎君のビー玉の減った数)と(太郎君が花子さんに渡したビー玉の数)が等(ひと)しい、つまり、同(おな)じだということです。このことから、太郎君が花子さんに渡したビー玉の数が10個であることが分かります。答は10個。(2018.10.5移動)

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☆問題-66☆
 次の式の中の□には同じ数が入ります。その数を計算で求めてください。なお、○/△は分数で、△は分母の値、○は分子の値を意味しています。

 (30+2×□)/(34+3×□)=27/35.

☆解説☆
 それではさっそく始めましょう。まず、分子の(30+2×□)を3組用意し、27平分も3回足します。すると、(90+6×□)が81平分となります。次に、分母です。
(34+3×□)を2組用意し、35平分も2回足します。すると、(68+6×□)が70平分となります。これを式として表してみましょう。すると、

 (90+6×□)/(68+6×□)=81/70.

 この式をよく見てください。とても大きなヒントが隠(かく)れていますよ。
 そうです。6×□は同じですから、手の平で81平分と70平分の差が90と68の差に等しいということです。81平分-70平分=11平分ですね。それから、90-68=22ですから、したがって、11平分が22であることが分かります。
 ここで、ビー玉22個を手の平11平に順番に乗せて行くと、1平に2個が乗ることが分かりますね。それでは、またはじめの式の分子に注目しましょう。分子は
 30+2×□=27平分.
 27平分の数はビー玉2個を27回足すことによって求められますから、
 (2+2+2+2+2)+(2+2+2+2+2)+(2+2+2+2+2)+(2+2+2+2+2)+(2+2+2+2+2)+2+2=10+10+10+10+10+4=54.
 これより、
 30+2×□=54.
 ここで、ビー玉30個が54個になったと考えると、増えたビー玉の数が分かります。これが、2×□の数です。
 54-30=(10+10+10+10+10+4)-(10+10+10)=24.
 したがって、
 2×□=24.
 この式は2を□回足すと24になることを意味しています。2を10回足すと20、あと2回で4ですから、したがって、2を12回足すと24になることが分かります。
以上により、□=12.答は12です。 (2018.10.5)

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✪問題-65✪
 次の式の中の□には同じ数が入ります。その数を計算で求めてください。なお、○/△は分数で、△は分母の値、○は分子の値を意味しています。

 (30-2×□)/(34+3×□)=9/26.

✪解説✪
 これまでのように、(30-2×□)を2つの組に分けるとすると、9平分が小数になってしまいます。また、(34+3×□)を3つの組に分けるとすると、まず34が小数にしても分けられませんし、さらに26平分もやはり小数にしても分けられません。何か新しい方法を考えなければなりません。
 それでは、ここで(30-2×□)を3組用意し、これを1つにまとめましょう。これは30個のビー玉3組の合計から□2個を1組とするビー玉を3組引くことと同じですから、したがって、30+30+30=90,(□+□)+(□+□)+(□+□)=6×□より、90-6×□となります。また、右辺の分子の9平分も3回足すことになりますから、したがって、9+9+9=27より27平分となります。
 次に、(34+3×□)を2組用意し、上と同じ考え方をして、1つにまとめてみましょう。これは34個のビー玉2組の合計に□3個を1組とするビー玉を2組足すことと同じですから、したがって、34+34=30+4+30+4=60+8=68,(□+□+□)+(□+□+□)=6×□より、68+6×□となります。また、右辺の分母の26平分も2回足すことになりますから、したがって、26+26=20+6+20+6=20+20+5+1+5+1=40+10+2=52より52平分となります。
 以上により、問題として与えられた式は次のように書き換えられます。

 (90-6×□)/(68+6×□)=27/52.

 さて、もう答えが出たお子さんもいらっしゃることと思います。それでは続けましょう。
 上の左側の式を見ると、90個のビー玉の中から6×□個を取り出して、これを68個のビー玉の中に移したと考えることができます。このことから、両方のビー玉を足した合計が、移す前と変わらないことが分かります。つまり、

 90+68=90+10+58=100+58=158個.

 一方、この時の手の平を使って数えた回数は、やはり、移す前の回数の合計と変わりませんから、したがって、

 27+52=20+7+50+2=20+50+7+2=70+9=79平分.

 以上により、手の平を使って数えた79平分のビー玉の合計が158個であることが分かります。
 それでは次に、一回の手の平にビー玉が何個載(の)っているか考えることにしましょう。まず、手の平一回分を皿一枚として皿を79枚用意します。これにビー玉を一個ずつ載せていくと、全部で79個載せたことになります。したがって、残っているビー玉は、

 158-79=(140+18)-(70+9)=(70+70+9+9)-(70+9)
=(70+9+70+9)-(70+9)=70+9=79.

 これより、79個残っていることが分かります。このことから皿にさらに一個ずつ載せられることが分かります。したがって、以上により、一皿にビー玉が2個載っていること、言い換えると、1平分が2個であることが分かります。
 それでは、またもとの式に戻りましょう。式の左辺と右辺の分子同士(どうし)を比べることによって、30-2×□のビー玉の数が9平分であることが分かります。また、1平分のビー玉が2個であることが分かりましたから、したがって、9平分の数は2+2+2+2+2+2+2+2+2より18個であることが分かります。以上により、次の式が成り立ちます。

 30-2×□=18

 いよいよ答えですね。と、言いたいところですが、皆さんはこの□の値をどのようにして求めるでしょうか。
 たとえば、30-2×□=15+15-□-□=(15-□)+(15-□)と書き直すことが出来ます。すると、求められた式は次のようになります。

 (15-□)+(15-□)=9+9.

 したがって、この式から、15-□=9であることが分かります。これは15個のビー玉から□個を取り除いたら、残りが9個であることを意味しています。このことから、15個から残りの9個を取り除けば□の数が求められることが分かります。ですから、

 □=15-9=6+9-9=6.

 以上により、□が6個であることが分かりました。答えは□=6.(2017.7.17)

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✪問題-64✪
 次の式の中の□には同じ数が入ります。その数を計算で求めてください。なお、○/△は分数で、△は分母の値、○は分子の値を意味しています。

 (95-2×□)/(105+3×□)=7/39.

✪解説✪
 まず式から105+3×□が39平分あることが分かります。ここで、105+3×□を3つの組に分けてみましょう。105=30+30+30+15=30+5+30+5+30+5=35+35+35となりますから、105+3×□=(35+□)+(35+□)+(35+□)となります。一方、39を3つの数に分けると、39=10+10+10+3+3+3=13+13+13より13になります。以上により、35+□が13平分であることが分かります。
 ところで、分子は95-2×□になっていますから、これにそろえて(35+□)+(35+□)とすると、35+35+□+□=70+2×□となります。この時、手の平の方の数は13+13=10+3+10+3=20+6=26より26平分であることが分かります。
 以上により、はじめの式は次のように書き換えられます。

 (95-2×□)/(70+2×□)=7/26.

 これでこれまでと同じ形の式になりました。それでは続けましょう。まず、上の式は次のように表現できます。
 「95個あるビー玉の中からある数の2倍を取り出し、これを70個あるビー玉の中に移しました。すると、ビー玉は手の平でそれぞれ7平分、26平分になりました。」
 ここで大切なことは、分母と分子とで同じ数のビー玉のやり取りをしているので、ビー玉の合計に変化はないということです。つまり、ビー玉のはじめの数は
 95+70=90+5+5+65=90+10+65=100+65=165より165個。
 この数を手の平を使って数えると、7+26=7+3+23=10+23=33より、33平分あることが分かります。
 それでは165個のビー玉を33組に分け、1回の手の平に何個乗っていたか調べてみましょう。
 165=50+50+50+15
   =(5+5+5+5+5+5+5+5+5+5)+(5+5+5+5+5+5+5+    5+5+5)+(5+5+5+5+5+5+5+5+5+5)+(5+5+5).
 この計算から、165個のビー玉を33組に分けると1つの組が5個になっていることが分かります。つまり、1回の手の平に5個のビー玉が乗っていたことが分かります。
 ところで、95-2×□が7平分の数になりますから、したがって、5+5+5+5+5+5+5=10+10+10+5=35より、95-2×□=35.
 ここで、95からいくら取り除いたら35になるか、と考えてみましょう。すると、
 95-35=(60+35)-35=60より60であることが分かります。したがって、
   2×□=60.
 ここで、2×□を□×2と書き直すと、□+□=60.また、60=30+30ですから、したがって、□=30.以上により、答は30です。(2017.2.5)

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✪問題-63✪
 次の式の中の□には同じ数が入ります。その数を計算で求めてください。なお、○/△は分数で、△は分母の値、○は分子の値を意味しています。

 (35+□)/(210-2×□)=5/18.

✪解説✪
 まず、これまでと同じように上の式を、ビー玉35個に□個を足した数とビー玉210個から□個の2倍を引いた数に置き換え、そしてこれらを比べてみましょう。しかし、実は、これですと問題を解くためのヒントが得られません。どうしたらいいでしょう。
 たとえば、上の式の分母を(105-□)+(105-□)と変形し、また右辺の分母の18平分も9平分と9平分に分けてみましょう。すると、これによって上の式は次のように変形されます。

 (35+□)/(105-□)=5/9.

 ここで、分母のビー玉105個から□個を引いて、これを分子の35個に付け加えたと考えると、全体のビー玉の数が変わらないことが分かります。つまり、全体の数は35+105=30+5+100+5=30+10+100=140より、140個です。また、全体の数を手の平で数えると、5+9=4+1+9=4+10=14より、ビー玉が全部で14平分あることが分かります。
 したがって、ビー玉140個を14の組に分けて、1平分の数を求めると、

140=10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+10

 となりますから、これより、1平分が10個であることが分かります。
 またもとの式に戻ると、35+□の数が5平分、つまり、10+10+10+10+10=50より、50となりますから、したがって、35+□=50となります。
 これは35に□だけ増やしたら50になったことを意味していますから、増えた分の数を求めると、50-35=30+20-35=30+5+5+10-35=35+15-35=15+35-35=15より、□が15であることが分かります。答は15です。
(2016.12.25)

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✪問題-62✪
 次の式の中の□には同じ数が入ります。その数を計算で求めてください。なお、○/△は分数で、△は分母の値、○は分子の値を意味しています。

 (56+□)/(120-□)=7/9.

✪解説✪
 さて、上の分数の式を次のように表現してみましょう。

 はじめ、ビー玉が上の段と下の段にそれぞれ横一列に56個,120個並んでいました。ここで、上の段にビー玉を□個増やし、下の段から□個減らしてみました。すると、手の平に一度に乗る数を決めて調べると、下の段にはビー玉が9平分、上の段には7平分が並んでいることが分かりました。

 これで今まで通りの考え方で問題が解けるようになりました。それでは話を進めましょう。
 まず、上の段のビー玉にさらに□個のビー玉を増やし、下の段のビー玉から□個減らしたわけですが、ここで見方を変えると、ビー玉を下の段から上の段に□個だけ移したとも考えられます。すると、上の段と下の段のビー玉の合計が変わっていないことに気付きます。つまり、移動した後の合計も、56+120=50+6+120=50+120+6=170+6=176より176個となります。
 一方、上の段のビー玉は手の平で7平分、下の段は9平分ですから、したがって、これらを合わせると、7+9=16より、ビー玉が全部で16平分あることが分かります。つまり、176個のビー玉が手の平で16平分だけあるわけです。
 それではここで、176個のビー玉を次のようにして16組に分けてみましょう。
 10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+16
 =(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1).
 この計算から1回の手の平にビー玉が11個乗っていることが分かります。
 上の段のビー玉について考えると、56個のビー玉に□個のビー玉を足したら、合計が手の平で7平分になったことが分かります。ここで1平にビー玉が11個乗っていますから、したがって、7平分では11+11+11+11+11+11+11=(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)+(10+1)=70+7=77より77個となります。
 以上により、56個のビー玉に□個のビー玉を足したら77個になったことが分かります。これを式にすると、56+□=77.ここで□の数は77個のビー玉から56個を取り除くことによって求められますから、したがって、
 □=77-56=(21+56)-56=21
 より、□=21であることが分かります。答は21です.(2016.10.26)

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✪問題-61✪
 次の式の中の□には同じ数が入ります。その数を計算で求めてください。なお、○/△は分数で、△は分母の値、○は分子の値を意味しています。

 (52-□)/(88-□)=5/11.

✪解説✪
 さて、上の分数の式を次のように表現してみましょう。

 はじめ、ビー玉が上の段と下の段にそれぞれ横一列に52個,88個並んでいました。ここで、上と下の段からビー玉を□個ずつ減らしてみました。すると、手の平に一度に乗る数を決めて調べると、下の段にビー玉が11平分、上の段に5平分が並んでいることが分かりました。

 これで今まで通りの考え方で問題が解けるようになりました。それでは続けてまいりましょう。
 まず、ここで大切なことは、上の段と下の段からビー玉を同じ数ずつ引いても「差は変わらない」ということです。初めの差は88-52=(36+52)-52=36ですから、両方から□を引いた後のビー玉の差も36個なのです。
 次に、手の平を使ってビー玉を数えた場合ですが、両方から□を引いた後の差は11-5=(6+5)-5=6より6平分であることが分かります。これは36個のビー玉を手の平を使って数えたら、6平分あったことを意味していますから、したがって、36=6+6+6+6+6+6より、1回の手の平にビー玉が6個乗っていることが分かります。
 それでは上の段に戻ってみましょう。52個のビー玉から□個を取り除いたら1回の手の平に6個握(にぎ)って、それが5回分残ったことが分かります。5回分の合計は6+6+6+6+6=(5+1)+(5+1)+(5+1)+(5+1)+(5+1)=5+5+5+5+5+(1+1+1+1+1)=5+5+5+5+5+5=(5+5)+(5+5)+(5+5)=10+10+10=30より、30個であることが分かります。
 つまり、52個のビー玉から□個を取り除いたら30個残っていたわけです。ここで、52=22+30ですから、52から22取り除くと、残りが30になることが分かります。このことから、□=22となります。答は22です。(2016.9.7)

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✪問題-60✪
 次の式の中の□には同じ数が入ります。その数を計算で求めてください。なお、○/△は分数で、△は分母の値、○は分子の値を意味しています。

 (□+43)/(□+71)=13/20.

✪解説✪
 もしかすると、どうして今までと違った形の問題がいきなり出るのだろう、と思われるかも知れません。ところが、そうではないのです。これまでの応用(おうよう)なのですよ。たとえば、上の分数の式を次のように表現してみましょう。

 はじめ、ビー玉が上の段と下の段にそれぞれ横一列に43個、71個並んでいました。ここで、上と下の段にビー玉を□個ずつ増やしてみました。すると、下の段の数を20平分として、これを基にして考えると、上の段には13平分のビー玉が並んでいることが分かりました。

 いかがですか。中学1年で習う方程式を使って解くとかえってレベルの高い問題となりますが、これまでの方法で解くと簡単に解けてしまいますよ。まず、ご自分で解いてみてください。のんびりのんびり進みますよ。
 間が空いてしまいました。現在「江戸川区共育プラザ小岩」の「検定対策部」で使用する「英検準1級」用の教材の作成に時間を掛けてしまっています。申し訳ありません。
 さて、もう答が出てしまっていることと思いますが、説明を続けましょう。前回説明しましたように、上の段と下の段のビー玉の列にそれぞれ同じ数のビー玉を足しても、引いても差(数の違い)は、そうする前の数の差と同じでした。
 この考えを使いましょう。まず、□を足す前の上と下の段のビー玉の数の差ですが、これは、71-43=(28+43)-43=28より、28個。次に、□を足した後の差を手の平を使って数えると、20-13=(7+13)-13=7より、この差が7平分であることが分かります。つまり、7平分が28個であるわけです。
 この28個を7つの組に分けると、28=4+4+4+4+4+4+4より1つの組が4個となり、これより1平分が4個であることが分かります。
 ここで、上の段のビー玉について考えてみましょう。まず、□個を足すと13平分になったのですから、したがって、ビー玉の数は、
 4+4+4+4+4+4+4+4+4+4+4+4+4
=(4+4+2)+(2+4+4)+(4+4+2)+(2+4+4)+(4+4+2)+2
=10+10+10+10+10+2
=52.
 これより、□個足した後のビー玉が52個であることが分かります。
 ところで、上の段にははじめビー玉が43個ありましたから、したがって、
 52-43=(9+43)-43=9
 より、ビー玉が9個増えたことが分かります。以上により、□=9です。答は9.
(2016.7.21)

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✪問題-59✪
 ビー玉を上の段と下の段に横一列にきちんとそろえて並べました。すると、上の段の方が15個多くなりました。次に、上の段と下の段からビー玉を3個ずつ取り除きました。それから手の平に同じ数ずつのせて数えてみました。すると、上の段に13平分、下の段に10平分のビー玉がありました。はじめ上の段にビー玉は何個並んでいましたか。

✪解説✪
 それでは前回の知識を応用して解いてみましょう。上の段と下の段からビー玉を同じ数ずつ取り除いていますから、したがって、上と下の段の差は15個のままです。一方、手の平で数えると上の段の方が3平分だけ多くなっています。このことから、3平分が15個であることが分かります。
 3平分が15個であることから、1平分が何個か調べてみましょう。
 15=5+5+5.
 これから、15個を3つの組に分けると1つの組が5個になることが分かります。このことから1平にビー玉が5個乗っていることが分かります。
 さて、いよいよ答です。先に皆さんに答を出していただきましょうね。いかがですか。そうですね。先ず上の段の13平分のビー玉の数を求めると、
 5+5+5+5+5+5+5+5+5+5+5+5+5
=(5+5)+(5+5)+(5+5)+(5+5)+(5+5)+(5+5)+5
=10+10+10+10+10+10+5=65.
 したがって、上の段にビー玉が65個あることが分かります。これははじめの数から3個取り除いた後の数ですから、したがって、はじめの数を計算すると、
 65+3=60+(5+3)=60+8=68.
 これより、上の段にビー玉がはじめに68個あったことが分かります。答は68個です。(2016.6.16)

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✪問題-58✪
 ビー玉を上の段と下の段に横一列にきちんとそろえて並べました。すると、上の段の方が12個多くなりました。次に、上の段と下の段にビー玉を5個ずつ増やし、今度は手の平に同じ数ずつのせて数えてみました。すると、上の段に13平分、下の段に9平分のビー玉がありました。はじめ上の段にビー玉は何個並んでいましたか。

✪解説✪
 この問題を解く前に簡単な実験をしてみましょう。今上の段にビー玉が72個、下の段に60個並んでいるとしましょう。この時は、72=60+12より、上の段の方が12個多いことが分かります。それでは次に、上の段と下の段にビー玉を10個ずつ増やしてみましょう。すると、上の段のビー玉は、72+10=82より82個、下の段は、60+10=70より70個であることが分かります。これまでの計算から、上の段のビー玉が下の段より何個多いか考えてみましょう。上の段は82個、下の段は70個ですから、また、82=70+12ですから、したがって上の段の方が12個多いことが分かります。
 以上により、私たちはとても大切な考えを知ることができます。それは「上の段と下の段にビー玉を同じ数ずつ増やした場合、上と下の段のビー玉の数の差は増やす前の時の差と同じだ」ということです。小学生の皆さんは、このことに気付かないと、上の問題は少し難しいかも知れません。
 話を続(つづ)けましょう。同じ数ずつ増やした場合、上の段の方が下の段よりやはり12個多くなっていることが分かりました。手の平に乗せて数えると、この数が13-9=4+9-9=4より4平分に当ることが分かります。また、12個を4つの組に分けると、12=3+3+3+3ですから、これより1平分が3個であることが分かります。
 上の段にはビー玉は13平分ありますから、したがって、
  3+3+3+3+3+3+3+3+3+3+3+3+3
 =(3+3+3)+(3+3+3)+(3+3+3)+(3+3+3)+1+1+1
 =(3+3+3+1)+(3+3+3+1)+(3+3+3+1)+(3+3+3)
 =10+10+10+9
 =39.
 この計算より、上の段にビー玉が39個並んでいることが分かります。
 ところで、この数は10個増やした後の数ですから、したがって、上の段のはじめの数は39から10を引いて、
 39-10=29+10-10=29.
 これより、はじめに29個あったことが分かります。答は29個。(2016.5.13)

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✪問題-57✪
 これからビー玉を手の平に同じ数ずつのせて個数を求める方法を考えてみましょう。たとえば、次のような問題があります。
 はじめに、ビー玉を横一列に並べ、これを手の平にのせて数えたら手の平12回分ありました(私たちはこれからこれを「12平分(ひらぶん)」と呼ぶことにしたいと思います)。次に、その下にビー玉を上の列ときちんとそろえて横一列に並べ、これを手の平にのせて数えたら、ビー玉は15平分ありました。また、上と下の列のビー玉を数えると、下の列の方が9個多くなっていました。上の列にはビー玉が何個並んでいますか。

✪解説✪
 今回からこれまでと違った問題を考えていきたいと思います。かなり奥の深い問題となっていきます。これまでと同じように問題を解く方法をじっくり考えながら進めてまいりたいと思います。それではさっそく、考えてみましょう。
 まず、文章から下の列のビー玉の方が9個多くなっていることが分かります。また、手の平にのせて数えると下の列の方がビー玉が3平分だけ多いことが分かります。このことから、「3平分のビー玉と9個が等しくなっている」ことが分かります。
 さっそく、9個のビー玉を3つの手の平に分けてのせてみましょう。ここで、
 9=3+3+3.
 これより、1つの手の平にビー玉が3個のることが分かります。つまり、「ビー玉1平分が3個」であることが、これで分かります。
 ところで、上の列にはビー玉が12平分ありますから、したがって、3を12回足し、さらにたし算を工夫すると、
 3+3+3+3+3+3+3+3+3+3+3+3
=(3+3+3)+(3+3+3)+(3+3+3)+(3+3+3)
=9+9+9+9
=9+9+9+1+1+1+6
=(9+1)+(9+1)+(9+1)+6
=10+10+10+6=36.
 この計算により、上の列にビー玉が36個あることが分かります。答は36個。
(2016.4.23)

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✪問題-56✪
 ビー玉4個を方眼用紙の真ん中に正方形の形に並べ、これを第一周とします。次にこの正方形の周りにビー玉を一周並べ、これを第二周とします。これからさらに第三周、四周と順々に並べて行ったところ、ビー玉を全部で144個使いました。ビー玉を第何周まで並べましたか。とても大切な「思考訓練」なのですよ。

✪解説✪
 はじめに、第一周めのビー玉4個を方眼用紙の真ん中に正方形の形にすき間を作らないように並べましょう。次にこの周りにやはり正方形の形にビー玉をきちんと並べていきましょう。そして、これを第二周めとします。ここでは、まず第一周めの各辺の横に2個ずつ並べ、さいごに角に1個ずつ計4個置くことになりますので、第二周めには全部で2+2+2+2+1+1+1+1=12より12個並んでいることが分かります。これで、第一周めが4個、第二周めが12個であることが分かります。
 ここで第一周めと第二周めのビー玉の差に注目してみましょう。そうですね。第二周めの方が8個多くなっています。すでにお気付きになっていることと思いますが、ビー玉は一周増えるたびに8個ずつ多くなっていくのでした。それでは、このことに注意して、整理しましょう。すると、
 第一周めの個数・・・4
 第二周めの個数・・・4+8=12
 第三周めの個数・・・12+8=20
 第四周めの個数・・・20+8=28
 第五周めの個数・・・28+8=36
 それでは、上に得られた数を次のように書き直してみましょう。
 第一周めまでの個数・・・4
 第二周めまでの個数・・・4+12=16
 第三周めまでの個数・・・4+12+20=36
 第四周めまでの個数・・・4+12+20+28=64
 第五周めまでの個数・・・4+12+20+28+36=100
 ここで、上に導いた数を使ってどんな「規則」があるか考えてみましょう。すると、
 第一周めまでの個数・・・4=2×2
 第二周めまでの個数・・・16=4×4
 第三周めまでの個数・・・36=6×6
 第四周めまでの個数・・・64=8×8
 第五周めまでの個数・・・100=10×10.
 ここまでの個数の変化に注目して、規則を見付けてみましょう。するとまず、第□周の正方形の形をした一辺に、ビー玉が「2×□」個並んでいること、次に、この個数を正方形のたてと横の個数とすると、第□周までのビー玉の個数が次の式で表されることが分かります。
 (2×□)×(2×□)=4×□×□.
 これで今問題にしている並べ方に対するビー玉の数を求めるための「公式」が完成しました。さっそく、この式を使ってさらに計算をしてみましょう。すると、
 第六周めまでの個数・・・4×6×6
=4×(6+6+6+6+6+6)=4×(6+6+6+4+2+4+2+4+2)
=4×(10+10+10+2+2+2)=4×36=36×4=36+36+36+36
=30+6+30+6+30+6+30+6=30+30+30+30+6+6+6+6
=120+6+6+4+2+4+2=120+10+10+2+2=144.
 出来るだけかけ算を使わないで計算してみました。その結果、第六周めまでで個数が144個になっていることが分かりました。そうですね。答は第六周めまでとなります。(2016.4.5)

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✪問題-55✪
 ビー玉を方眼用紙(ほうがんようし)の真ん中に1個置き、これを第一周とします。次にこれを中心にしてビー玉を正方形の形に第二周、第三周、・・・と並べていったところ、全部で121個使いました。ビー玉を第何周まで並べましたか。

✪解説✪
 はじめに、第一周目のビー玉1個を方眼用紙に置きましたら、その周りに第二周目のビー玉をきちんと並べてみましょう。さて、何個並びますか。ここが大切なポイントです。
 まず、はじめの1個を中心にして、上と下、右と左にそれぞれ1個ずつ置きます。さいごに、角に1個ずつ置きますから、したがって、第二周目には8個並ぶことになります。それでは、第三周目には何個並ぶでしょうか。実は、これはこれまでお話していることですが、これからは一周増えるたびに、ビー玉は8個ずつ増えて行くのです。したがって、個数についての規則性(きそくせい)を見付けるために整理(せいり)すると、次のようになります。ただし、単位は省略しています。
 第一周めの個数・・・・・1
 第二周めの個数・・・・・8
 第三周めの個数・・・・・8+8=8+2+6=10+6=16
 第四周めの個数・・・・・16+8=16+4+4=20+4=24
 第五周めの個数・・・・・24+8=24+6+2=30+2=32
 ここまで整理してみました。それでは、上に得られた数を次のように書き直してみましょう。
 第一周めまでの個数・・・・・1
 第二周めまでの個数・・・・・1+8=9
 第三周めまでの個数・・・・・1+8+16=9+16=9+1+15=10+15=25
 第四周めまでの個数・・・・・1+8+16+24=25+24=20+5+20+4=49
 第五周めまでの個数・・・・・1+8+16+24+32=49+32=49+1+30+1                              =81
 どうですか。第一周めから第五周めまで、それぞれの周めまでごとの個数を並べると次のようになることが分かりますね。ここでは「まで」という言葉に注意してくださいネ。
  1,9,25,49,81,・・・・・・
 さて、このように数を並べると何かに気付きませんでしょうか。そうです。
  1=1×1,9=3×3,25=5×5,49=7×7,81=9×9,・・・
と、なっているということです。もうここまで来たら答が出たも同じですよ。ただし、ここにとても大切な考えがあります。
 それは、第□周目までの数を求めるとき、まず、□+(□-1)の値を求め、それから、たとえば、これを計算して得られる値を△とすると、これを△×△と計算することによってはじめて第□周めまでの個数が求められるという「規則性」を発見しなければならないことです。
 それではこの「規則性」にしたがって計算してみましょう。
 第一周めまでの個数は、1+0=1より、・・・1×1=1
 第二周めまでの個数は、2+1=3より、・・・3×3=9
 第三周めまでの個数は、3+2=5より、・・・5×5=25
 第四周めまでの個数は、4+3=7より、・・・7×7=49
 第五周めまでの個数は、5+4=9より、・・・9×9=81
 第六周めまでの個数は、6+5=11より、・・11×11=121
 以上により、ビー玉を第六周めまで並べていたことが分かりました。答は第六周めまでです。(2016.2.16)

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✪問題-54✪
 ビー玉を正方形の図の周りに第一周から第五周まで並べると、合計が138個と148個の間にあることが分かりました。第一周の一辺にビー玉は何個並んでいますか。

✪解説✪
 まずこれまでのおさらいとして、一周増えるたびにビー玉が8個増えることを思い出しましょう。すると、第一周のビー玉を□個とすると、次のような関係式が得られます。ただし、単位は省略(しょうりゃく)しています。
  第一周・・・・・□
  第二周・・・・・□+8
  第三周・・・・・□+8+8
  第四周・・・・・□+8+8+8
  第五周・・・・・□+8+8+8+8
 今はまだ前回と同じですが、復習としてお付き合いくださいネ。上の関係式の中には8が全部で10個あります。これを全部足してみましょう。すると、
   8+8+8+8+8+8+8+8+8+8
  =(8+8+8+8+8)+(8+8+8+8+8)
  =(8+8+8+8+2+2+2+2)+(8+8+8+8+2+2+2+2)
  =(10+10+10+10)+(10+10+10+10)
  =40+40=80.
 これより、ビー玉8個の組が10組で合計が80個であることが分かります。
 次に、□が5個で合計がいくつといくつの間にあるか計算してみましょう。すると、
 138-80=58+80-80=58,
 148-80=68+80-80=68.
 この計算から、□が5個の合計が58と68の間にあることが分かります。ところで、□が5個集まると合計は5の倍数になりますから、したがって、まず、5の倍数を書き並べると、
 5,10,15,20,25,30,35,40,45,50,55,60,65,70,・・・・
となります。これより、58と68の間にある数を求めると、60と65の2つあることが分かります。それではここで、それぞれの場合について考えてみましょう。
 まず、第一周が60個の場合です。
 角のところで数え間違わないように、はじめに、角の4個を取り除きましょう。すると、60-4=56+4-4=56となります。
 第一周には辺が4つありますから、この数を4つに分けると、
 56=10+10+10+10+10+6
  =10+10+10+10+4+4+2+6
  =10+10+10+10+4+4+4+4
  =14+14+14+14
となって、56を4つに分けると、1つ分が14であることが分かります。ところで、数え間違わないように、一辺の両端から2個取り除いていますから、したがって、一辺に並んでいるビー玉の数は14+2=16より16個であることが分かります。
 それでは次に、第一周が65個の場合です。
 やはり、角のところで数え間違わないように、はじめに、角の4個を取り除きましょう。すると、65-4=61となります。
 第一周には辺が4つありますから、この数を4つに分けると、
 61=10+10+10+10+10+10+1
  =10+10+10+10+5+5+5+5+1
  =15+15+15+15+1.
 これより、61個のビー玉を4つの組に分けると1組が15個となって1個余ることが分かります。これは61個のビー玉を1組の数が整数となるように4つの組に等しく分けられないことを意味しています。以上により、答は第一周のビー玉が60個の時で、一辺の数が16個となります。答は16個。(2016.1.8)

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✪問題-53✪
 ビー玉を正方形の図の周りに第一周から第五周まで並べると、合計が138個と142個の間にあることが分かりました。ビー玉は全部で何個ありますか。

✪解説✪
 まず、この問題を解く時に注意しなければならないことがあります。そうですね。一周増えるたびに、ビー玉が8個増える、ということです。ここで、第一周のビー玉を□個としましょう。すると、第一周から第五周まで次のように書くことができます。ただし、個数の単位である「個」は省略(しょうりゃく)しました。
  第一周・・・・・□
  第二周・・・・・□+8
  第三周・・・・・□+8+8
  第四周・・・・・□+8+8+8
  第五周・・・・・□+8+8+8+8
 上のように式を書くと、第一周から第五周までの間にビー玉8個の組が全部で10組あることが分かります。ビー玉が5組で40個ですから、10組だと80個となりますね。
 ここで、合計の数から80個を取り除いてしまいましょう。すると、
  138-80=58+80-80=58,
  142-80=62+80-80=62
となります。この数はいったい何を意味しているでしょうか。そうです。第一周のビー玉の数□個を5組まとめると、合計が58と62の間にあるということです。
 □が5組あるということは、合計が5の倍数になっているということです。このことに気付きましたか。さっそく5の倍数を書き並べてみましょう。すると、
   5,10.15,20,25,30,35,40,45,50,55,60,65.・・・
となります。
 これまでの計算で、ビー玉の合計は58と62の間にあることが分かっていますから、したがって、上に並べた5の倍数の中からこの間にある数を見付けると、そうです、60です。これで、第一周のビー玉の数が5組で60個であることが分かりました。いかがですか。答が出るまで、あともう少しですね。
 ビー玉の合計は第一周のビー玉5組の数を足して得られる数60と、8を10回足して得られる数80を足した数ですから、したがって、
  60+80=60+40+40=100+40=140.
 これより、ビー玉が全部で140個あったことが分かります。答は140個。
                          (2015.11.23)

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✪問題-52✪
 正方形の図の辺上にビー玉を一周並べました。この一周を第一周として第三周まで並べると、ビー玉は41個余(あま)りました。そこでもう一周並べようとすると11個足りません。第一周の正方形の一辺にビー玉は何個並んでいますか。

✪解説✪
 まず、第四周めにきちんと並んだとすると、何個並んでいることになるでしょう。そうですね。41+11=40+1+10+1=40+10+1+1=50+2=52より52個であることが分かります。次に、前回の解説をヒントに第三周に何個並んでいるか考えてみましょう。
 どうですか、第三周は第四周より8個少なくなっているのでしたね。
したがって、
  第三周=52-8=42+10-8=42+2=44個.
 こうして、順々に8個ずつ減らして行くと、
  第二周=44-8=34+10-8=34+2=36個.
  第一周=36-8=26+10-8=26+2=28個.
 はい、これで第一周にビー玉が28個並んでいることが分かりました。さて、いよいよです。第一周の正方形の一辺に並んでいるビー玉の数を、これまでどのようにして求めていたでしょうか。
 まず、正方形の角のビー玉を2回数えてしまうミスをなくすために、4つの角からビー玉を1個ずつ取り除いてしまいましょう。すると、ビー玉の合計は、
  28-(1+1+1+1)=28-4=20+8-4=20+4=24.
 これで、4つの辺に並んでいるビー玉の合計が24個であることが分かります。この24個を4つの組に分けると、24=6+6+6+6となりますから、したがって、
一辺にビー玉が6個並んでいることが分かります。ところで、ここでは一辺の両端のビー玉を取り除いていましたから、これを元に戻してやると、
  一辺のビー玉の数=6+2=8.
 以上により、第一周の正方形の一辺にビー玉が8個並んでいることが分かります。答は8個.(2015.11.29)

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✪問題-51✪
 正方形の図の辺上にビー玉を一周並べました。この一周を第一周としてその周りにビー玉を順々に第八周まで並べました。すると第八周の部分を一周するだけでビー玉を76個使いました。第一周の部分の一周にビー玉は全部で何個並んでいますか。

✪解説✪
 前回と同じように、まず第一周めの一辺のビー玉の並び方に注目しましょう。両端のビー玉を二回数えてしまうミスを避けるために、まず端の1個を取り除いて考えます。これは前回と同様に実際にビー玉を使ったり、図を書いたりして確かめていただきたいのですが、次の第二周めの一辺のビー玉の数を第一周の数にそろえると、3個取り除くことになります。第三周めはどうでしょう。そうですね、5個です。第四周めは、7個です。
 ここで、取り除く数を整理し、ここから規則性を見付けてみましょう。すると次のようになります。
 第一周・・・1個、第二周・・・3個、第三周・・・5個、第四周・・・7個、・・・
 こうすると、見方(みかた)を変えると、一周増えるごとに角のビー玉が2個ずつ増えていることが分かりますね。1つの周に角は4つありますから、ということは、2+2+2+2=8より、一周増えるごとにビー玉が8個増えていることが分かります。
 みなさん、正しい答を得るにはどうしたらいいか分かりますか。そうです。「だったら、こうすればいいじゃないか」と自分の考えを出すことです。これはとても大切なことです。今回の場合はどうでしょう。「だったら、第八周めの数から順番に8個ずつ引いてやればいいじゃないか」となります。さっそく、ためしてみましょう。
 第八周・・・76個.
 第七周・・・76-8=66+10-8=66+2=68個.
 第六周・・・68-8=60+8-8=60個.
 第五周・・・60-8=50+10-8=50+2=52個.
 第四周・・・52-8=42+10-8=42+2=44個.
 第三周・・・44-8=34+10-8=34+2=36個.
 第二周・・・36-8=26+10-8=26+2=28個.
 第一周・・・28-8=20+8-8=20個.
 どうですか。そうです。上の計算から、答は20個です。(2015.10.26)

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✪問題-50✪
 正方形の図の辺上にビー玉を一周並べました。この一周を第一周としてその周りにビー玉を順々(じゅんじゅん)に第五周まで並べました。すると第五周の部分を一周するだけでビー玉を60個使いました。第一周の正方形の一辺にビー玉は何個並んでいますか。

✪解説✪
 これまでのように、第一周めの一辺のビー玉の並び方に注目しましょう。両端のビー玉を二回数えてしまうミスを避けるために、まず端の1個を取り除いて考えます。実際にビー玉や碁石(ごいし)を使ったり、あるいは図を書いて試していただきたいのですが、次の第二周めの一辺のビー玉の数を第一周の数にそろえると、3個取り除くことになります。では、第三周めはどうでしょう。そうですね。5個です。第四周めは?そうです。7個です。最後の第五周めは?そうですね。9個です。
 これで第五周めの1つの角から9個取り除くと第一周めの一辺のビー玉の数と同じになることが分かりました。ところで、第五周めの4つの辺のビー玉の数を同じにするためには、それぞれの角から9個取り除かなければなりません。したがって、取り除く数の合計は9+9+9+9=(9+1)+(9+1)+(9+1)+6=10+10+10+6=36より36個となります。第五周にはビー玉が全部で60個ありますから、この数から36個を取り除くと60-36=(30+30)-(30+6)=30-6=(24+6)-6=24より、24個残ることがわかります。これは4つの辺のビー玉の数の合計ですから、これを4つに分けると、24=6+6+6+6となりますから、したがって、1つの辺のビー玉の数が6個であることが分かります。
 ところで、ビー玉を2回数えるミスを避けるために、角の1個を取り除いていました。したがって、第一周めの正方形の一辺に並んでいるビー玉の数は、得られた数に両端の角の分の2個を足して6+2=8より、8個となります。したがって、答は8個。(2015.10.5)

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✪問題-49✪
 正方形の図の辺上にビー玉を一周並べました。次にその外側に一周並べ、さいごにその外側にさらにもう一周並べました。これでビー玉を使って3列の状態(じょうたい)で一周することができました。この時ビー玉は全部で156個使いました。一番内側の1辺でビー玉を何個使いましたか。

✪解説✪
 まず一番内側の正方形の一辺に並んでいるビー玉に注目しましょう。前回と同じように、角のビー玉を2回数えるミスを避(さ)けるために、角の1個を取り除いた数を一辺の数としましょう。真ん中の2列目の一辺の数も一番内側の一辺の数にそろえると、角のビー玉は3個取り除かれます。さらに3列目の一番外側の一辺の数も一番内側の一辺の数にそろえると、角のビー玉は5個取り除かれます。取り除かれる数は、かならず図を書いて確認して下さいネ。このような問題は都立高校でよく出題されますので、ふだんから慣(な)れておきましょう。
 以上により、一番内側の一辺のビー玉の数にそろえると、1つの角からビー玉が1+3+5=9より9個取り除かれることが分かります。
 ところで、図から明らかなように角が4つありますから、したがって、全部で9個を4回取り除くことになります。9+9+9+9=(9+1)+(9+1)+(9+1)+6=10+10+10+6=36より36個取り除かれますから、したがって、残っているビー玉の数は156-36=120+36-36=120より120個となります。
 ここで、4つの角からビー玉を取り除いた後の図に注目してみましょう。すると、一番内側の一辺のビー玉の個数と同じ個数の辺が全部で12本あることが分かります。したがって、残っている120個を12のグループに分けると、
 120=10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+10+10
より、1辺のビー玉の数が10個であることが分かります。
 さいごに、注意しましょう。2回数えてしまうミスを避けるために、角の1個を取り除いて計算していましたネ。一辺には角が2つありますから、したがって、10+2=12より、内側の一辺にはビー玉が12個並んでいることが分かります。
答は12個。(2015.9.19)

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✪問題-48✪
 正方形の図の辺上にビー玉をすきまなく一周並べたところ、ビー玉は全部で
44個使いました。正方形の一辺にビー玉を何個並べましたか。

✪解説✪
 皆さん、いかがですか。はたして、皆さんはどのような方法を考えましたでしょうか。ここでは、角の部分での重なりをなくするために、まず、4つの角から1個ずつ取り除いてしまいましょう。これで合計4個取り除くことになりますから、辺上にあるビー玉は44-4=40より40個となります。
 この40個のビー玉を4つの組に分けると、40=10+10+10+10より1組が10個であることが分かります。1つの辺のビー玉の数を求める時は取り除いてある両端の2個を戻してやらなければなりません。したがって、1つの辺のビー玉の数は10+2=12より、12個であることが分かります。答は12個.(2015.9.6)

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✪問題-47✪
 長方形の図の辺上にビー玉を並べました。すると、よこの辺のビー玉がたての辺のビー玉より7個多くなっていました。また、よことたてのビー玉の数を合わせると35個ありました。ビー玉はよことたてにそれぞれ何個並んでいましたか。ただし、ビー玉はよことたての一辺ずつに並んでいるものとします。

✪解説✪
 それではまず、たてとよこのビー玉の数の数え方を考えてみましょう。たての時もよこの時も端から端まで数えますので、たての辺とよこの辺が交わる角の所のビー玉を2回数えています。ところが、全部の数を数える時は角のビー玉を1回しか数えていません。このことに気付きましたでしょうか。
 この問題を解決するためにはどうしたらいいでしょうか。そうですネ。角の所のビー玉1個を取り除いて重なりをなくしてしまいます。これでここで使っているビー玉の合計が34個であることが分かりました。しかし、これでも問題が出て来ます。それはビー玉の数をたてとよこに数えるとき、やはり角の1個を2回数えてしまうことです。どうしたらこの問題は解決するでしょう。そうですね。角のビー玉を失(な)くしてしまうことです。これでビー玉の合計が33個となりました。
 ただここでまた疑問が出て来ます。それは「たてとよこのビー玉の数の差(さ)はどうなっているのか」ということです。ここで注意しなければならないことがあります。それは、たてとよこから同じ数のビー玉を取り除く場合、差はいつも同じだということです。この問題では角の1個を取り除くということは、たてとよこからビー玉を1個ずつ減らすことになりますので、差は7個のままなのです。
 以上のことから、問題を整理すると、たてとよこのビー玉の数の合計が33個で、よこの方がたてより7個多くなっている、となります。それではいよいよ問題を解いてまいりましょう。
 よこのビー玉の数がたてより7個多くなっていますから、よこの辺からビー玉を7個取り除いてしまいましょう。これでたてとよこの辺のビー玉の数が同じになりました。また、よこから7個取り除きましたので、合計もその分だけ少なくなります。したがって、33個から7個を取り除くと、33=26+7ですから、合計は26個となります。これはたての辺に並んでいるビー玉が2組で26個であることと同じですから、したがって、26=13+13より、たて1組のビー玉の数が13個であることが分かります。よこはこれより7個多いですから、したがって、13+7=10+3+7=10+10=20より、よこのビー玉が20個であることが分かります。
 ところで、ここでは、角の1個を取り除いて計算していますので、それぞれの辺のビー玉の数を求める時は得られた値に1を足さねばなりません。したがって、たてのビー玉は13+1=14より14個、よこのビー玉は20+1=21より21個となります。以上により、答は、たて14個,よこ21個.(2015.8.20)

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✪問題-46✪
 長方形の図の辺上とその内部にビー玉を並べました。すると、周囲のたてが□個、よこが16個となりました。また、一番外側の一周の数を数えるとビー玉は68個ありました。さて、□に入る数はいくつですか。また、ビー玉は全部で何個ありますか。

✪解説✪
 前回と同じようにまず長方形を描き、たて、よこの辺の上にビー玉をそれぞれ□個、16個置きましょう。今度は長方形の角(かど)の部分でビー玉が重ならないように、よこに並べたビー玉の両端から1個ずつ取り除いてみましょう。これで角でビー玉が重なる問題は解決しました。
 ビー玉はたてに□個、よこは両端の重なりを取り除いて14個並んでいることになりますから注意しましょう。したがって、長方形の辺上に並んでいるビー玉の数の合計を式で表すと(□×2+14×2)個。この数が68個となりますから、したがって、式は次のようになります。

  □×2+14×2=68.

 ここから、□に入る数を求めるための準備(じゅんび)となります。
(1)まず、これまでのように長方形を描き、たての辺の長さを□、よこの辺の長さを2とします。この時の面積として、この長方形の中に△を書きましょう。
(2)次に5cmほどの長さの直線を引き、この直線の端から端までを△とします。(3)14×2は14を2回足すことと同じです。ここで、14+14をさらに10+4+10+4と分解して、10と10、4と4をまとめると、この答が28であることが分かります。
(4)(2)の△の直線の右側からさらに(3)で得られた28の数の分だけ延長しましょう。△の部分の長さと、28の部分の長さを合わせた直線の左端から右端までの長さの合計を68とします。これで準備完了(かんりょう)です。
 それでは、まず(4)から、△の値を求めます。これは68から28を取り除くことによって求められます。68は40と28を合わせたものですから、したがって、△=40であることが分かります。次に、(1)から、□×2=40となることが分かります。この式は□を2回足すと40になる、ということを意味しています。ここで、40=20+20ですから、したがって、□=20となります。
 これまでの計算から、ビー玉がたてに20個、よこに16個並んでいることが分かりました。これは20個のビー玉がよこに16列(れつ)並んでいることと同じです。10列で200個、5列で100個、残りの1列で20個ですから、これらを足して、ビー玉が全部で320個あることが分かります。したがって、答は、□=20,ビー玉の合計=320個.(2015.7.19)

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✪問題-45✪
 ビー玉を長方形の図に沿(そ)ってたてに□個、よこに15個並(なら)べました。すると一回りで52個のビー玉を使いました。さて、□に入る数はいくつですか。

✪解説✪
 まず長方形を描(か)き、たて、よこそれぞれの辺の上にビー玉を置いてください。ビー玉がない場合は代わりに○を描いてもかまいません。描き終わりましたら、図をよく見て、そして発見したことを「あ、ここがこうなっているんだ」というふうに言葉にしてみましょう。さて、どのようなことが分かりますか。そうです。長方形の角にビー玉が2個重なっていることです。これはとても大切な発見です。
 それでは、次に、図から発見したことを基(もと)に、自分の考えを発展(はってん)させてみましょう。たとえば、ここでは考えは次のようにまとめられます。

 たてに□個、よこに15個並べると、4つの角でビー玉が1つずつ多くなっている。だから、4つの辺のビー玉の数を全部足して合計を(□+□+15+15)とした時は、この式から余分(よぶん)の4個を引いた数が52でなければならない。

 いかがですか。これを式で表してみましょう。すると、

   □×2+15×2-4=52.

 さて、まず次の順序で図を描いてまいります。
 (1)まず□×2の部分の図として、適当な大きさの長方形を描きましょう。この長方形のたての長さをビー玉□個、よこの長さをビー玉2個とします。この時のビー玉の合計を△個とします。この数は長方形の面積となります。
 (2)次に、適当な長さの直線(正確には「線分(せんぶん)」と言います)を引きます。この直線の端から端まで線を引き、ここにビー玉の個数である△を記入します。
 (3)15×2は15個のビー玉の組が2組あることを意味していますから、したがって、15+15を10+10+5+5と分解(ぶんかい)し、そして5と5をまとめて10とします。以上の計算から、15×2が30であることが分かります。
 (4)次に、(2)の直線を右方向にさらに少し伸ばし、この部分の端から端までにビー玉が30個並んでいるものとします。そして、ビー玉△個と30個を合わせた数を意味する直線の端から端までの数を○個とします。
 (5)さいごに、(4)の直線からビー玉を4個取り除き、残った長さの部分に「ビー玉52個」と書きましょう。これで図は完成しました。
 お待たせしました。皆さん、もう答が出ていますでしょうか。まず、(4)から○の数を求めましょう。これは図より52と4を合わせたものであることが分かります。したがって、○=52+4=56.次に、(4)から、△の数を求めます。これは図より、56から30を取り除いたものであることが分かります。56=30+26と分解出来ますから、したがって、30を取り除いて、△=26.さいごに(1)より、□の値は26÷2を計算することによって求められることが分かります。26÷2は26個のビー玉を2個ずつ分けた時の組の数と同じです。2個の組が10組で20個、あと3組で6個ですから、13組で合計が26個であることが分かります。したがって、□=13より、答は13.
 進み方がかなり遅いと思われるかも知れませんが、それほど内容の濃(こ)い勉強をしていることにお気付きください。何しろ、この問題を少し変えるだけで「都立高校」でよく出題される皆さんのもっとも苦手(にがて)なパターンの問題になるくらいなのですよ。ジックリ、深く考えながら勉強しましょう。(2015.6.22)

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✪問題-44✪
 次の式の□に当てはまる数を求めましょう。

 37-5×(15+□×3)÷12=17

✪解説✪
 それでははじめましょう。
 (1)まず、□×3の図を書きましょう。これは長方形の図で、たての長さとしてビー玉を□個、よこの長さとしてビー玉を3個置き、そしてこの長方形の面積としてビー玉を△個置きます。
 (2)次に、(15+△)です。まず適当な長さの直線を引き、この直線の端から端まで線を引き、この直線の長さとしてビー玉を15個置きます。また、この直線を右側にさらに伸ばして、この部分の長さを△個とします。この15個と△個を合わせた長さを○個とします。
 (3)次に、5×○です。ここでも、まず長方形の図を書き、たての長さとしてビー玉を5個、よこの長さとしてビー玉を○個置き、そしてこの長方形の面積としてビー玉を☆個置きます。
 (4)次に、☆÷12です。長方形の図から「たて=面積÷よこ」であることが分かりますから、したがって、長方形の図の中に面積としてビー玉☆個、よこの長さとしてビー玉を12個置き、さいごにたての長さとしてビー玉を★個を置きます。
 (5)次に、37-★=17です。まず適当な長さの直線を引き、この直線の長さとしてビー玉を37個置きます。この直線からビー玉★個分を取り除き、残った長さの部分にビー玉を17個置きましょう。これで図は完成しました。
 それでは図を見ながら計算してまいりましょう。
 まず(5)から、★の値はビー玉37個から17個を取り除くことによって求められます。37個は20個と17個に分けられますから、したがって、★は20個。
 次に(4)から、長方形のたての長さとしてビー玉を20個並べていたことが分かります。よこの長さとしてビー玉が12個並んでいますから、したがって、面積としての☆の数は?そうですね、20個のビー玉を10組と2組に分けて、合計は200個と40個合わせたものとなります。したがって、☆は240個。
 次に(3)です。(4)から、長方形の面積として中にビー玉が240個入っていることが分かります。この数をたてのビー玉の数を5個にして並べ替(か)えたら全部で○個の組が出来たと考えましょう。5個の組が10組で50個、20組で100個、40組で200個です。残りはあと40個です。2組で10個、4組で20個ですから、したがって、8組で40個ですね。以上により、240個のビー玉をたてに5個、よこに48個並べて出来た長方形であることが分かります。これより、○は48個。
 次に(2)です。求める△の数はビー玉48個からビー玉15個取り除いたものであることが分かります。48個を15個と33個に分け、そして15個を取り除きましょう。したがって、△は33個。
 さいごに(1)です。図から33個のビー玉をたてに□個、よこに3個並べていることが分かります。この図をヒントにして、よこの数3個を一組にすると、この組が全部でいくつできるか考えてみましょう。5組で15個、10組で30個で、残り3個の1組ですから、したがって、全部で11組出来ることが分かります。したがって、□は11。答.□=11.^(2015.6.3)

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✪問題-43✪
 次の式の□に当てはまる数を求めましょう。

 31-{57÷(31-□)+31}÷2=14

✪解説✪
 それでははじめましょう。
 (1)まず、(31-□)から図を書きましょう。ビー玉を31個並べ、この列の右端から真ん中あたりまで線を引き、この部分を□個とします。また、この列の残りの部分にも線を引き、この部分を△個としましょう。
 (2)次に、(57÷△)です。これは「たて=面積÷よこ」に当てはめて考えましょう。長方形の図で、57(個)を中に書いて「面積」とし、よこの端から端まで線を引いてこの部分を△個とします。それから、やはりたての端から端まで線を引いて、この部分を☆個とします。
 (3)次に、(☆+31)です。まず、5cmほどの長さの直線を引き、この直線の端から端までを☆個とします。それから、この直線の右端からさらに右に向かってビー玉を31個並べて行きます。ここで、直線の左端からビー玉の右端まで線を引き、この部分を★個とします。
 (4)次に、(★÷2)です。これも「たて=面積÷よこ」に当てはめて考えます。長方形の図を書いて、「面積」として★を書き、よこの端から端まで線を引いて、この部分を2個とします。それから、たての端から端まで線を引いて、この部分を●個とします。
 (5)さいごに、(31-●=14)を考えます。まず、ビー玉を一列に31個並べます。次に、ビー玉の右端から真ん中あたりまで線を引き、この部分を●個とします。そして、残りの部分の端から端まで線を引いて、この部分を14個とします。
 これで図は完成しました。それでは計算です。
 まず、(5)から●の値はビー玉31個からビー玉を14個取り除くことによって求められることが分かります。したがって、●は17個です。
 次に(4)から、たてにビー玉が17個ずつ、2列に並んでいることが分かります。これを10個2組、7個2組に分け、さらに7個2組を10個と4個に分けます。これで10個が3組で残りが4個となりました。したがって、★は34個です。
 次に(3)から、☆はビー玉34個からビー玉31個を取り除いた値であることが分かります。したがって、☆は3個です。
 次に(2)から、長方形のたてにビー玉を3個、よこに△個並べたら、全部で57個になったことが分かります。57個のビー玉を3個ずつに分けて行くと、全部で19組出来ますから、したがって、△は19個です。
 さいごに(1)から、ビー玉31個からビー玉19個を取り除いた値が□であることが分かります。31個を19個と12個に分け、これから19個を取り除くと、12個が残りとなります。したがって、□は12です。答.□=12.(2015.5.16)

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✪問題-42✪
 次の式の□に当てはまる数を求めましょう。

 (97-□)÷9=8

✪解説✪
 それでははじめましょう。まず、カッコの中に注目し、図を書きましょう。横一列にビー玉を97個並べます(適当に丸を描いて、「ビー玉を97個並べた」と書いてもかまいません)。ビー玉の右端から左に向かって真ん中あたりまでを□個とします。そして残りの部分を△個とします。すると、△÷9=8の式が得られます。これまで次の式を何回か使っています。

 たて=面積÷よこ.

 この式に、△÷9=8を対応させるとき、長方形を書いて、これにあてはめて△を面積、横の長さを9個,たての長さを8個としましょう。すると△=9×8となり、これより、9個を一組としたビー玉の組が8組あることが分かります。1組の9個のビー玉をそれぞれ他の組に1個ずつ入れて1組10個のビー玉の組に直してみましょう。すると、1組10個の組が7組出来て、2個あまることが分かります。これから、△が72個であることが分かります。
 次に、97個のビー玉の下の△の部分に72個のビー玉を並べましょう(この場合も△の部分に「ビー玉72個」と書いてもかまいません)。すると、□は97個のビー玉から72個のビー玉を取り除いた残りであることが分かります。したがって、97個のビー玉を72個と25個のビー玉に分け、そして、この中の72個を取り除いてみましょう。残った数が□ですから、したがって、答は25となります。(2015.5.4)

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✪問題-41✪
 次の式の□に当てはまる数を求めましょう。

 (51-□)×7=56

✪解説✪
 それでははじめましょう。まず、カッコの中に注目(ちゅうもく)し、図を書きましょう。横一列にビー玉を51個並べます。次に、このビー玉の右端から真ん中あたりまでを□とします。そして、残りの部分を△としましょう。
 次に、適当な大きさの長方形を書きます。この図のたてに△を対応させ、よこにビー玉を7個並べます。さいごに、この長方形の面積として、中にビー玉を56個並べます。ただし、これを全部入れることは大変ですので、「この中にビー玉が56個入っている」などと書いたりして、工夫してくださいネ。
 それでは図を道しるべにしながら計算しましょう。まず、△の値ですが、これはたての長さを求めることと同じですから、前回の考えを利用すると、式は次のようになります。

 △(たて)=面積÷よこ=56÷7

 56個のビー玉を7つの組に分けて考えると、1つの組に8個入ることになりますから、したがって、△=8.
 次に、□ですが、これは51個のビー玉から△個のビー玉を「取り除く」ことによって得られることが図から分かります。「取り除く」とは「引く」ことですから、したがって、求める式は

 □=51-△=51-8.

 この答は、51個のビー玉を43個と8個に分け、ここから8個を取り除くことによって求められます。以上により、□=43.答は43です。(2015.4.22)

✪問題-40✪
 次の式の□に当てはまる数を求めましょう。

 □×6=18

✪解説✪
 上の式をよく見てください。これは何を計算する時に使う式でしょうか。そうですね。面積(めんせき)を求める時に使う式です。それではさっそく長方形の図をノートに書いてみましょう。そして、たての直線の端から端までを□としましょう。次に、よこの直線の端から端までの間にビー玉を6個並べ、さいごに、この長方形の中に面積としてビー玉を18個入れます。これで準備が出来ました。
 さて、上の式は、たとえば、「1つの組に□個のビー玉が入っていて、それを6組合わせたら、全部で18個になった」ということを意味しています。とすると、□は18個のビー玉を6つの組に分けることによって求められることが分かります。
 この考えを、「たて×よこ=面積」の式に対応(たいおう)させて考えると、上の式の□の値が次のようにして求められることが分かります。

 □(たて)=面積÷よこ=18÷6=3.

 以上により、□に入る数が3であることが分かります。答は3です。

 <補足(ほそく)>上の文章中に「対応(たいおう)させる」という言葉が出て来ました。実は、この言葉は私たちが現在行っている「思考実験」の中心となるもので、大切な意味を持っています。まずはこの言葉を覚えてください。これを知っているだけで、あなたはすでに「科学者の卵」なのですよ。(2014.4.10)

✪問題-39✪
 次の式の□に当てはまる数を求めましょう。

 □×4=12

✪解説✪
 問題の式を見て、答を出せると思うのは、どのような時でしょう。そうですね。それは「こうすればいいじゃないか」と自分の考えを出せている時です。たとえば、上の式の意味を次のように解釈(かいしゃく)してみましょう。

 1つの組に□個のビー玉があります。その組を4つ合わせると、ビー玉は全部で12個になりました。

 つまり、上の式の場合、「この問題は1つの組にビー玉が何個入っているかと考えれば解ける」などといった考えが自分から出せるから、答が出て来るのです。それではさっそく実験です。まず箱を4個用意し、そこに12個のビー玉を1個ずつ順番に入れて行きましょう。すると、1つの箱にビー玉が3個入ることが分かります。
 この実験から、12個のビー玉を4つの組に分ければ、□に入る数が求められることが分かります。「分ける」とは「割る」ことですから、したがって、

 □=12÷4=3.

 これより、答は3です。(2015.4.5)

✪問題-38✪
 次の式の□に当てはまる数を求めましょう。

 32-□=17

✪解説✪
 このあたりの問題になると、問題を本当に分析して考えているかどうかがよく分かります。簡単な問題を難しく考えて解くと、ミスなどせず、これほど簡単な問題はありません。さっそく解いてみましょう。
(1)まずはじめに、一段目にビー玉を32個並べます。
(2)次に、二段目は一段目と右端をそろえて、左に向かって直線を適当な長さに引き、この直線の端から端までを□とします。
(3)さいごに、一段目のビー玉の下の部分で直線が引かれていない所にビー玉を17個並べましょう。もしこの17個のビー玉がきちんと収まらないようでしたら、直線を短くしたりして工夫してくださいネ。これで準備が出来ました。
 ここで図を見ると(前回もそうですが、私たちはこれからビー玉と直線を使って出来た全体の光景(こうけい)を図と呼びたいと思います)、一段目と二段目の左側からそれぞれビー玉を17個ずつ「取り除く」ことによって□の数が求められることが分かります。そうです。「取り除く」とは「引き算」をすることでしたネ。したがって、

 □=32-17

 残ったビー玉の数を数えて、そうです。答は15です。(2015.3.29)

✪問題-37✪
 次の式の□に当てはまる数を求めましょう。

 □-7=13

✪解説✪
 それではまた問題を「難しく」考えながら分析(ぶんせき)してみましょう。
(1)まず、一段目に5cmほどの長さで直線を引き、この直線の端から端までを□とします。
(2)次に、二段目に直線から取り除く分の7に相当(そうとう)するビー玉7個を直線の右端をそろえて左に向かって並べましょう。
(3)さいごに、残っている直線の下にビー玉を13個並べましょう。もし、直線が短いようでしたら、この13個がきちんと収まるように直線を適当に伸ばしてくださいネ。これで準備が出来ました。
 ここで図(ず)を見ると、□の数がビー玉7個と13個を「足した数」であることが分かります。したがって、答を求める式は次のようになります。

 □=7+13

 ビー玉を端から端まで数えて、答は20です。(2015.3.19)

✪問題-36✪
 次の式の□に当てはまる数を求めましょう。

 □+5=16 

✪解説✪
 それでは、私たちの「簡単な問題を難しく考えて」解く訓練をはじめましょう。 (1)まず、3cmほどの長さで直線を引き、この直線の端から端までを□とします。
 (2)次に、この直線の右端からビー玉を5個真っ直(まっす)ぐに並べます。
 (3)さいごに、(2)の直線とビー玉の下に二段目として、ビー玉16個を一段目の左端と右端をそろえて並べましょう。もし一段目の全体の長さが短いようでしたら、直線の部分を伸ばして16個のビー玉がきちんと収(おさ)まるように工夫してくださいネ。これで準備が出来ました。
 それでは答を求めましょう。一段目と二段目のビー玉を右端から5個ずつ取り除きます。残ったビー玉の数が□に入る数です。「取り除くこと」は「引くこと」と同じですから、したがって、答を求める式は次のようになります。

 □=16-5

 残りのビー玉の数を数えて、答は11です。(2015.3.9)

✪問題-35✪
 次の式の□に当(あ)てはまる数を求めましょう。

 6+□=10

✪解説✪
 多くの方は「こんなの簡単(かんたん)」とおっしゃって、サッと解(と)いてしまったことでしょう。しかし、私たちのこれからの目的(もくてき)は「やさしい問題を難(むずか)しく考えて」解く訓練(くんれん)をすることなのです。それではさっそく始めましょう。
 (1)まず、はじめに、ビー玉を横(よこ)に6個並(なら)べます。ビー玉がない場合(ばあい)は丸(まる)を6個並べて書いてくださいネ。
 (2)次に、(1)のビー玉の横に直線(ちょくせん)を2cm(センチ)ほどの長さで引き、その端(はし)から端までを□とします。
 (3)さいごに、(2)のビー玉の下に、左端(ひだりはし)をそろえて、ビー玉を10個並べます。一段目(いちだんめ)の直線の右端(みぎはし)と二(に)段目のビー玉の右端とが一致(いっち)するように工夫(くふう)してください。もし直線が短(みじか)いようでしたら、伸(の)ばしてくださいネ。これで準備(じゅんび)が出来ました。
 それでは答を求めましょう。一段目と二段目のビー玉を左端から6個ずつ取り除(とりのぞ)きます。残ったビー玉の数が□に入る数です。この数は10個のビー玉から6個のビー玉を取り除くことによって得(え)られます。「取り除くこと」は「引くこと」と同じですから、したがって、答を求める式は次のように表されます。

  □=10-6

 答は4です。(2015.2.27)

✪問題-34✪
 ある一定の割合でわき出す泉に、200Lの水がたまっています。もし、1分間に15Lの水をくみ出すことが出来るポンプを2台同時に使ってこの泉の水をくみ出すと、泉を空にするのに10分掛かります。この泉は1分間に何Lの水がわき出していますか。

✪解説✪
 今回はおさらいとして、ビー玉を一部にだけ使って問題を解いてみましょう。まず、「バイパス」を使って、わき水が泉に入らないように工夫しているものとしましょう。するとポンプが200Lの水を10分でくみ出していることが分かります。
 ここで200Lの水を200個のビー玉に置き換え、これを10のグループに分けてみましょう。すると1つのグループに20個のビー玉が入っていることが分かります。このことから、ポンプが1分間に20Lの水をくみ上げていることが分かります。
 ところで、実際には2台のポンプで1分間に合計30Lの水をくみ上げています。したがって、30-20=10より、1分間に水が10Lわき出していて、これがバイパスを通って外に出ていることが分かります。答は10Lです。(2015.2.19)

✪問題-33✪
 いつも330Lの水を湛えている小さな泉があります。この泉からは1分間に15Lの水がわき出ています。ここから水をくみ出すため、はじめ1分間に9Lの水をくみ出すポンプを3台使い、途中から1分間に12Lの水をくみ出すポンプを2台使いました。すると、くみ出し始めて30分で泉は空になりました。さて、水をくみ出し始めて何分後にポンプを切り替えましたか。

✪解説✪
 いつものように、ビー玉を使った問題に置き換えてみましょう。すると、330個のビー玉が入った箱の中に1分間に15個ずつビー玉が入って来ていることになります。
 ところで、1分間に9個ずつ外に出す穴が3つ、12個ずつ外に出す穴が2つありますから、まず、それぞれの穴を一まとめにして、1分間に27個ずつ外に出る穴と24個ずつ外に出る穴に作り直してしまいましょう。次に、この箱には1分間に15個のビー玉が入って来ていますから、これが中に入らないように、それぞれの穴の中に「バイパス」を通して、そこから直接外に出してしまいます。このため、新しく作り直した穴からは、この15個分を引いて、1分間にそれぞれ12個と9個が外に出ることになりますから注意してくださいネ。
 さて、箱の中のビー玉は30分で外に出てしまいますから、まず1分間に12個ずつ30分間出し続けたものとしましょう。2分で24個、3分で36個、4分で48個、5分で60個外に出ますから、10分だと60個を2回足して120個となります。120個を100個と20個のまとまりに分けると、30分では100個が3つ、20個が3つ出来ますから、したがって、これらを全部足して、360個が外に出ることが分かります。しかし、箱にはもともと330個しか入っていませんから、360個-330個=30個より、30個だけ多く外に出てしまっていることが分かります。
 ここで、1分間に12個から3個を引いて、ビー玉が1分間に9個だけ外に出る穴を通るようにします。30個を減らすために、何回3個ずつ引けばいいでしょうか。そうですね。2回で6個、3回で9個、4回で12個、5回で15個、・・・と数えて行くと、10回で30個となります。このことから、3個ずつ10回引いて、この回数だけビー玉が1分間に9個出る穴を通っていたことが分かります。つまり、9個出る穴からビー玉が10分間外に出ていたわけです。したがって、はじめの20分間は1分間に12個ずつ、残りの10分間は1分間に9個ずつ外に出ていました。
 それでは、泉の問題に戻ります。すると、水をくみ始めて20分後にポンプを切り替えていたことが分かります。答は20分後です。(2015.2.1)

✪問題-32✪
 いつも150Lの水を湛えている小さな泉があります。この泉からは1分間に15Lの水がわき出ています。1分間に6Lの割合で水をくみ出すポンプを使って泉を空にしたいと思います。ポンプは最低何台必要でしょうか。また、この時、水をくみ始めてから何分後に泉は空になるでしょうか。

✪解説✪
 それでは、いつものように、泉の問題をビー玉の問題に置き換えてみましょう。すると、ビー玉が150個ある箱の中に、ビー玉が1分間に15個ずつ入って来ていることが分かります。まず、このビー玉を「バイパス」を作って中に入らないようにしましょう。
 ポンプの代わりに1分間に6個だけ外に出る穴を作ると、2つでは12個、3つでは18個となります。このことから、15個のビー玉が中に入らないようにするためには、穴が最低3つ必要であることが分かります。
 穴が3つですと、1分間に穴から18個のビー玉が外に出ていくことになりますね。箱に入って来るビー玉は1分間に15個ですから、したがって、まだ1分間に3個だけ外に出せることが分かります。さっそく、150個入っている箱の部分に1分間に3個だけ外に出せるように穴を開けましょう。
 1分間に3個ずつビー玉を外に出して行くと、10分間で30個になります。このことから、20分間で60個、30分間で90個、40分間で120個、50分間で150個となります。つまり、150個のビー玉が全部外に出るのに50分掛かることが分かります。
 したがって、問題を泉の問題に戻すと、ポンプは最低3台必要で、泉が空になるのに50分掛かることが分かります。答は3台で50分です。(2015.1.17)

✪問題-31✪
 いつも200Lの水を湛えている小さな泉があります。この泉からは1分間に15Lの水がわき出ています。1分間に6Lの割合で水をくみ出すポンプを使って泉を空にしたいと思います。さて、ポンプは最低何台必要でしょうか。

✪解説✪
 皆さん、明けましておめでとうございます。今年も「考え方」をのんびり楽しみながら問題を解いていきましょうネ。さて、上の問題をどのようにして解きましたか。これまでと同じように、ビー玉を使った問題に直して考えてみましょう。
 まず、200個のビー玉が入っている箱の中に、ビー玉が1分間に15個ずつ入って来ていると考えましょう。ここで、「バイパス」を使って箱の中にビー玉が入らないように工夫します。「ポンプ」を「穴」に置き換え、ここからビー玉が1分間に6個ずつ外に出て行くとしましょう。すると、「バイパス用」の「穴」を3つ作ると、ここから合計で1分間に18個ずつ外に出て行くことになります。
 ところで、「バイパス」を通るビー玉は1分間に15個です。つまり、1分間に3個だけ通る余裕(よゆう)があるわけです。そうですね、この1分間に3個だけ通れる「穴」を200個が入っている「箱』に作ってやりましょう。こうすると、200個のビー玉が少しずつ減って、箱がかならず空になることが分かりますね。ということで、答は3台となります。(2015.1.4)

✪問題-30✪
 いつも90Lの水を湛えている小さな泉があります。ここから1分間に12Lの水がわき出ています。この水をポンプ3台でくみ出したら泉は30分で空になりました。ポンプ1台で1分間に何Lの水をくみ出しましたか。

✪解説✪
 それでは、「バイパス法」を使って問題を解いてみましょう。今回もこれまでと同じように、(水)を(ビー玉)、(L)を(個)、(泉)を(箱)、(ポンプ)を(穴)に置き換えて、ビー玉の問題として考えたいと思います。
 箱の中に1分間に12個の割合で入って来るビー玉を「バイパス」を使って、中に入らないようにすると、箱の中には90個のビー玉があるだけです。これが30分でなくなりますから、1分を1箱として箱を30個用意し、それぞれの箱に90個のビー玉を分けて入れて行くと、1箱に3個が入ることが分かります。つまり、箱からビー玉が1分間に3個ずつ外に出ているわけです。ところで、ビー玉は「バイパス」を使ってすでに1分間に12個ずつ外に出ていますから、したがって、ビー玉は実際には1分間に15個ずつ外に出ていることになります。
 この15個のビー玉が3つの「穴」から出て行くわけですから、15個を3つのグループに分けると、1つのグループが5個になります。つまり、ビー玉は1つの
「穴」から1分間に5個ずつ外に出ていくことが分かります。
 ここで、またもとの泉の問題に戻ると、1台のポンプが1分間に5Lの水をくみ上げていることが分かります。答は5Lです。(2014.12.29)

✪問題-29✪
 いつも90Lの水を湛えている小さな泉があります。ここから1分間に12Lの水がわき出ています。この泉の水をポンプ3台でくみ出したら泉は30分で空になりました。ポンプ1台で1分間に何Lの水をくみ出しましたか。

✪解説✪
 前回と前々回は「バイパス」を使って問題を解きましたが、今回はこの方法を使わないで解いてみましょう。まず、これまでと同じように、「ビー玉」の問題に置き換えて考えます。
 箱の中にビー玉が1分間に12個ずつ入って来ていますから、5分だと60個、10分では120個、15分だと180個、20分では240個、25分では300個、30分では360個となります。もし、ビー玉が3つの穴から外に出ていないとすると、30分後にはこれまで箱にあった90個と合わせて全部で450個になっていますね。
 次に、この450個のビー玉を3つの穴の前に分けて置いてみましょう。まず、100個ずつ分けると、150個残ります。さらに、この残りを50個ずつに分けてそれぞれの穴の前に置きます。これでそれぞれの穴の前に150個のビー玉が並んでいることになりますね。
 この150個のビー玉が穴から30分で外に出て行くわけです。ここで、1分ごとに30個の箱を作り、この中にビー玉を1個ずつ入れ行ってみましょう。さて、1つの箱にビー玉が何個入っていますでしょうか。そうです。5個です。以上の計算によって、ビー玉が1つの穴から1分間に5個出ていることが分かります。
 それでは、泉の問題に戻りましょう。するとポンプ1台で1分間に5Lの水をくみ出していることが分かります。答は5Lです。(2014.12.23)

✪問題-28✪
 いつも2000Lの水を湛えている泉から水が1時間に200Lわき出ています。この泉から1時間に250Lずつくみ出し始めましたが、途中でエンジンが止まってしまいました。そこで1時間に270Lくみ出すポンプに切り替(か)えたところ、泉は30時間で空になりました。水をくみ始めてから何時間後にエンジンが止まりましたか。ただし、ポンプを交換する時間は考えないことにします。

✪解説✪
 まず、いつものように「ビー玉」を使った問題に置き換えてみましょう。2000個のビー玉が入った箱に1時間に200個ずつビー玉が入って来ていますので、前回お話しましたように、「バイパス」を使って、この200個が箱の中に入らないようにしてしまいます。これ専用のコースを作ったことになりますので、このため、1時間に250個と270個出て行く穴からは50個と70個のビー玉しか出て行かないことになりますよ。
 次に、箱の中のビー玉2000個が30時間で全部外に出て行きますから、ここで30時間の間ずっと1時間に50個ずつ穴から出ていたとしましょう。すると、10時間で500個、20時間で1000個、30時間で1500個となります。これだと、500個がまだ箱の中に残っていることになりますね。
 ここで、1時間に20個ずつ増やしてみましょう。こうして1回増やすたびに、1時間に70個ずつビー玉が穴から出て行ったことになりますので注意してください。10時間で200個、20時間で400個となります。あと100個ですね。1時間で20個、2時間で40個、3時間で60個、4時間で80個、5時間で100個となりますから、したがって、25時間掛けて、1時間に70個ずつビー玉が穴から出て行ったことが分かります。全部で30時間掛かっていましたから、1時間に50個ずつビー玉が外に出ていたのは5時間であることが分かります。
 以上により、泉から1時間に250Lずつ水をくみ出し始めて5時間経った時にポンプのエンジンが止まってしまったことが分かります。答は5時間です。(2014.12.10)

✪問題-27✪
 いつも2000Lの水を湛(たた)えている泉から水が1時間に200Lわき出ています。この泉から水をポンプで1時間に250Lずつくみ出したとき、泉は何時間で空になるでしょうか。

✪解説✪
 それでは、いつものように、「泉」を「箱」に、「水」を「ビー玉」に、「ポンプで水をくみ出す」を「ビー玉を穴から外に出す」に置き換え、さらに単位の「L」を「個」に置き換え、問題を解いてみましょう。
 まず、この箱には1時間に200個のビー玉が入って来ます。この実験では、箱から1時間に250個外に出る分の中から、この200個を直接外に出す専用(せんよう)の「穴」(これから、これを「バイパス」と呼びたいと思います。とても役に立つアイデアですよ)を作って箱の中に入らないようにします。このため、箱の中の2000個のビー玉が外に出る穴からは1時間に50個ずつしか外に出なくなりますので、注意してくださいネ。
 それでは、いよいよ、1時間に50個ずつだと2000個が外に出るのにどれだけ時間がかかるか考えましょう。まず、ビー玉1組を50個として、これを10組まとめると500個となります。これを1まとまりとすると、2まとまりで1000個、3まとまりで1500個、4まとまりで2000個となりますネ。このことから、10組のまとまりが4つあること、つまり、50個のビー玉の組が40組あることが分かります。ビー玉は1時間に50個ずつ外に出て行きますから、したがって、全部外に出るのに40時間かかることになりますよ。
 それでは、単位や言葉をまた元に戻しましょう。すると、泉の水が全部外に出て空になるのに40時間かかることが分かります。答は40時間です。(2014.11.29)

✪問題-26✪
 1分間に何Lかの割合で水がわき出ている泉があります。この泉が満水の時から、ポンプを使って1分間に14Lの割合で水をくみ出すと、泉は25分で空になります。泉は1分間に何Lの割合で水がわき出ていますか。なお、泉は満水のとき、275Lの水がたまっているそうです。

✪解説✪
 「泉」を「箱」に、それから単位(L)を単位(個)に置き換え、ビー玉を「モデル」に問題を分析してみましょう。すると、まず、箱の中にはじめにビー玉が275個入っていることが分かります。問題ではこのビー玉が25分で全部外に出てしまいますから、ここで、箱を25個用意して、275個のビー玉を一個ずつ分けてみましょう。一箱に何個ビー玉が入っていますでしょうか。そうですね。11個です。これで箱の中のビー玉が1分間に11個ずつ減っていることが分かります。
 ところで、問題を読み直すと、ビー玉が1分間に14個ずつ減っていることが分かります。計算によると、1分間に減っているのは11個です。どうして、このような違いが起きているのでしょうか。そうですね。ビー玉が1分間に14個外に出るとき、箱の中に1分間に3個入って来ているからです。だから、箱の中のビー玉は1分間に11個ずつ減ることになるわけです。
 それでは、単位を(個)から(L)に戻しましょう。すると、泉の水が1分間に3Lの割合でわき出していることが分かります。答は3Lです。(2014.11.20)

✪問題-25✪
 1分間に2Lの割合(わりあい)で水がわき出ている泉があります。この泉が満水の時から、1分間に10Lの割合で水をくみ出すポンプを1台使って水をくみ出すと、泉は30分で空になるそうです。この泉は満水のとき、何L水がたまっていますか。

✪解説✪
 それでは、今回もビー玉をモデルにして問題を解いてみましょう。まず、「泉」を「箱」に、単位の「L」を「個」に置き換えます。すると、この箱にビー玉が1分間に2個の割合で入って来ると同時に、この箱の中からビー玉が1分間に10個の割合で出て行くことになります。したがって、箱の中のビー玉が1分間に8個ずつ減って行くことになります。「箱」は30分で空になりますから、これから、8個の組が全部で30組あることが分かります。このことから、箱の中にビー玉が240個あることが分かります。ここで、単位の「個」を「L」に戻すと、したがって、泉には240Lの水がたまっていることが分かります。答は240Lです。(2014.11.9)

✪問題-24✪
 広さが160㎡の広場ではいつも1時間に1㎡ずつ草が生えています。ここに1時間に3㎡ずつ草を食べる牛を何頭か放(はな)しました。すると広場の草は20時間で食べ尽くされてしまいました。この広場には牛が何頭いましたか。

✪解説✪
 それではさっそく、ビー玉をモデルにして問題を解いてみましょう。まず箱の中にビー玉が160個あると考えます。この箱の中にはビー玉が1時間に1個ずつ入る仕掛(しか)けになっていますので注意しましょう。この仕掛けによって、ビー玉が20時間で20個箱の中に入りますね。ですから、箱の中にはビー玉が全部で180個入っていたと考えられます。そして、ここです。これが20時間で箱からすべて出て行ったと考えるのです。
 次に、180個のビー玉を20組に分けてみましょう。1組が9個のビー玉から成っていることが分かります。1組を1時間という言葉に置き換えると、ビー玉が1時間に9個ずつ外に出ていたことが分かります。ところで、ビー玉は1つの穴から1時間に3個ずつ外に出ていますから、これで穴が全部でいくつ開いているか分かりますね。そうです。3つです。
 以上により、広場に牛が3頭いたことが分かります。答は3頭です。(2014.10.28)

✪問題-23✪
 2頭の牛が広さ160㎡の広場で草を食べています。今1頭で1時間に3㎡の広さの草を食べるとすると、2頭では広場の草は何時間で食べ尽くされてしまうでしょうか。ただし、草は牛が食べ終えた場所にだけ1時間に1㎡ずつ生えるものとします。また、牛はいつも草を休みなく食べているものとします。

✪解説✪
 現在、私たちは「ビー玉の問題」をモデルにして問題を解いています。ここでも、「2頭の牛」を「2つの穴」、「160㎡」を「160個のビー玉」、「1時間に3㎡」を「1時間に3個」、「1時間に1㎡」を「1時間に1個」と置き換えてみましょう。すると、問題は160個のビー玉が入っている箱の中からビー玉が1時間に計6個ずつ外に出て行くとすると、箱の中のビー玉がなくなるまでに何時間掛かるか、という問題に書き換えられることが分かります。
 さっそく問題を解いてみましょう。まず注意しなければならないことがあります。それは前回と違って、今回はビー玉が1時間に計6個ずつ外に出て行くと同時に、1時間に1個ずつ中に入っているということです。このため箱の中のビー玉は1時間に5個ずつ減(へ)ることになります。それでは160個のビー玉を5個ずつに分けてみましょう。すると、ビー玉が32組に分けられることが分かります。1時間に1組ずつ外に出て行きますから、全部の組が外に出るのに32時間掛かることになりますね。これで、2頭の牛が160㎡の草を32時間で食べ尽くしてしまうことが分かりました。答は32時間です。(2014.10.19)

✪問題-22✪
 2頭の牛が広さ160㎡(平方メートル)の広場で草を食べています。今1頭で1分間に2㎡の広さの草を食べるとすると、2頭では広場の草は何分で食べ尽(つ)くされてしまうでしょうか。ただし、ここでは簡単にするため、食べ終えた後に草は生えてこないものとします。

✪解説✪
 この問題をこれまでと同じように「ビー玉の問題」をモデルにして考えてみましょう。まず、「2頭の牛」を「2つの穴」、「160㎡」を「160個のビー玉」、「1分間に2㎡」を「1分間に2個」に書き換えます。すると、問題は160個のビー玉が入っている箱の中からビー玉が1分間に計4個ずつ外に出て行くとすると、箱の中のビー玉がなくなるまでに何分掛かるか、という問題に書き換えられます。
 それではさっそく、160個のビー玉を4個ずつの組に分けてみましょう。すると、40組になることが分かります。これから40分でビー玉がすべて外に出ることが明らかになります。つまり、牛は広場の草を40分で食べてしまうことになります。答は40分です。(2014.10.11)

✪問題-21✪
 水槽(すいそう)の中に水が何L(リットル)か入っています。この水槽の下に穴が2つ開いています。今両方の穴から水をそれぞれ1分間に7Lずつ外に出すと同時に、水槽の中に水を1分間に4Lずつ入れる実験をしたら、15分で水槽の中の水がなくなりました。実験を始める前、水槽の中に水は何Lありましたか。

✪解説✪
 さて、いかがでしょうか。すでに気付かれた方もいらっしゃると思いますが、そうですね。前の「問題-20」の中の「ビー玉」を「水」に、単位の「個」を「L」に置き換えただけにすぎません。算数や数学の得意なお子さんはこのことに気付き、計算しないですぐに150(L)と答を出してしまいます。ところが、これに気付かなかったお子さんは、説明も何もしないでいきなり新しい問題が出て来たと驚かれたことと思います。このような問題は他にもまだあります。次回はそのような問題を「ビー玉の問題」をモデルにしてもう少し作ってみましょう。これは理系(りけい)の勉強を得意にするためにとても大切な訓練なのですよ。(2014.10.1)

✪問題-20✪
 箱の中にビー玉が何個か入っています。この箱の下に穴が2つ開いています。今両方の穴からビー玉をそれぞれ1分間に7個ずつ外に出すと同時に、箱の中にビー玉を1分間に4個ずつ入れる実験したら、15分で箱の中のビー玉がなくなりました。実験を始める前、箱の中にビー玉は何個ありましたか。

✪解説✪
 さて、いかがですか。解けましたでしょうか。では、考えてみましょう。まず、前回の考え方を利用したいと思います。
 箱の下の2つの穴から合わせて、1分間に14個のビー玉が外に出て行きます。ところが、この箱には1分間に4個ずつ入っていますね。このことから、箱の中のビー玉が1分間に10個ずつ減っていることが分かります。ビー玉が箱から全部出てしまうのに15分掛かっていますから、10個の組が全部で15組あったことが分かりますね。したがって、ビー玉は全部で150個ありました。答.150個.(2014.9.23)

✪問題-19✪
 箱の中にビー玉が126個入っています。この箱の下に穴が2つ開いています。今両方の穴からビー玉をそれぞれ1分間に6個ずつ外に出すと同時(どうじ)に、箱の中にビー玉を1分間に3個ずつ入れる実験をしたいと思います。さて、箱の中のビー玉がなくなるのに何分かかるでしょう。

✪解説✪
 いかがでしょう。この問題解けましたでしょうか。それではご一緒に考えてみたいと思います。
 まず、下の2つの穴から合わせて1分間に12個ずつ外に出て行きます。ところが、箱の中に1分間に3個ずつ入って来ます。したがって、箱の中のビー玉は1分間に9個ずつ減って行くことになります。と言うことは、箱の中のビー玉を9個ずつに分けて行けばいいわけです。それではさっそく分けてみましょう。何組出来ますでしょうか。そうですね。14組です。
 ところで、1組が外に出るのに1分掛かるのでした。つまり、14組あるということは、全部外に出てしまうのに14分必要(ひつよう)なわけです。答は14分ですね。(2014.9.20)

✪問題-18✪
 問題-17を5個入り1袋と7個入り1袋を一緒にして、これを1組と考え、そして解いてください。さて、どうすればいいでしょうか。

✪解説✪
 お待たせしました。それではご一緒に解いてみましょう。まず、5個入り1袋と7個入り1袋を1つにして、これを1組とします。ビー玉は全部で111個ありましたね。さて、何組出来て、何個余りますでしょうか。そうですね、9組出来て、3個余ります。つまり、5個入りと7個入りがそれぞれ9袋ずつ出来て、3個余っていることになります。
 ここで、7個入りの1袋からビー玉を全部取り出して、これに余りの3個を足してみましょう。ビー玉が10個になります。これで、5個入りの袋が2つ作れますね。以上により、5個入りが11袋、7個入りが8袋出来たことになります。
 問題では袋は全部で19個でした。11+8=19ですから、明らかに成り立っています。したがって、これを答としたいと思いますが、どうでしょう。実は、これを答とすることは出来ません。もしかすると、まだ他にも答があるかも知れないからです。これを調べなければなないのです。さっそく、調べてみましょう。
 まず、5個入りの袋の数を△、7個入りの袋の数を□として、それぞれの数を(△,□)の組で表しましょう。なお、5個入りの袋7個と7個入りの袋5個が交換できますので注意しましょう。したがって、

 (△,□)=(11,8),(18,3),(4,13).

 ここで、18袋+3袋=21袋,4袋+13袋=17袋となって、問題の19袋にはなりません。これで他に答がないことが分かりました。したがって、答はこれまで通り5個入り11袋、7個入り8袋となります。(2014.9.15)

✪問題-17✪
 箱の中にビー玉が111個あります。今これを5個入りの袋と7個入りの袋に分けて入れたところ、全部で19袋できました。それぞれの袋の数を求めましょう。

✪解説✪
 お待たせしました。それではさっそく、まずこれまで通り、111個のビー玉を全部5個入りの袋に入れてまいりましょう。袋はいくつできて、何個余りますでしょうか。そうですね。22袋出来て、1個余ります。
 ここで、5個入りの袋を4つ取り出して、ビー玉を1つにまとめ、これにさらに残っている1個を加えましょう。これでビー玉が21個になりました。これを7個入りの袋に入れてみましょう。袋がいくつ出来ましたか。そうです。3袋出来ました。以上により、5個入りが18袋、7個入りが3袋出来たことが分かります。
 次に、5個入りの袋を7つ取り出し、これを7個入りの袋に1個ずつ入れて行ってみましょう。すると、7個入りの袋が5つ出来ることが分かります。つまり、5個入りの袋7つと7個入りの袋5つを交換出来ることが分かります。
 それでは、これまで通り、5個入りの袋の数を△、7個入りの袋の数を□として、それぞれの数を(△、□)の組で表してみましょう。すると、

 (△、□)=(18,3),(11,8),(4,13).

 ところで、問題をもう一度読み直してみると、5個入りと7個入りの袋の数の合計が19袋であることが分かります。このことを頭に入れて、上で求めた組をもう一度調べると、5個入り11袋、7個入り8袋が条件(じょうけん)にあてはまることが分かります。答.5個入り11袋、7個入り8袋.(2014.9.9) 

✪問題-16✪
 問題-14,15では解き方を実験的に工夫(くふう)しながら問題を解いています。ここで、もう一度だけ解き方を工夫して解いてみましょう。今度は3個入りのビー玉1袋と5個入りのビー玉1袋をまとめて、これを一組として問題を解いていただきます。5個入りの袋の数はどのようになるでしょうか。

✪解説✪
 お待たせしました。それではさっそく解いてみましょう。まず、3個入りのビー玉1袋と5個入りのビー玉1袋を1つにまとめて1組とします。これで1組8個のビー玉のまとまりが出来ました。それでは190個のビー玉を8個ずつに分けてみましょう。何組出来て、何個余りますか。そうですね。23組出来て、6個余ります。この余り6個から3個入りの袋が2袋出来ますね。また、23組の中には3個入りと5個入りの袋が23袋ずつありますから、以上により3個入りが25袋、5個入りが23袋あることが分かります。
 したがって、3個入りの袋の数を△、5個入りの袋の数を□として、それぞれの数を(△、□)の組で表すと次のようになります。ただし、これまでの考えによって、5個入りの袋3つと3個入りの袋5つを交換(こうかん)出来ることに注意しましょう。
 まず、3個入りの袋を増やしていく場合を考えます。
 (△、□)=(25,23),(30,20),(35,17),(40,14),(45,11),(50,8),(55,5),(60,2)
 次に、23個入りの袋を減らしていく場合を考えます。
 (△、□)=(25,23),(20,26),(15,29),(10,32),(5,35),(0,38)
 以上により、5個入りのビー玉の袋の数として次の数が考えられますね。
 答.38,35,32,29,26,23,20,17,14,11,8,5,2.
 どうですか。やはり、同じ答えになりますね。それでは今度は内容を少しだけ変えた問題を実験しますよ。(2014.8.23)

✪問題-15✪
 問題-14は190個のビー玉を3個入りの袋と5個入りの袋に分けるとき、5個入りの袋が何袋出来るかを考える問題でした。この問題を解くとき、まず全部を5個入りの袋に分けて入れる場合を考えました。今度はこの同じ問題を、まず全部を3個入りの袋に分けて入れる場合から考えてみたいと思います。さて、いろいろと工夫することによって、5個入りの袋の数として考えられる数を求めてみましょう。
 
✪解説✪
 お待たせしました。それではいよいよ問題を実験的に解いていきましょう。まず、190個のビー玉を3個ずつ袋に入れてまいります。大変ですが、全部入れ終わりましたら、袋がいくつ出来て、何個余っているか調べてくださいね。どうでしょうか。そうですね。63袋出来て、1個余っています。
 まず、ここで問題となるのは、残った1個をどうするかということです。たとえば、1袋3個のビー玉と残った1個を合わせてみましょう。4個ですね。次に、2袋6個のビー玉と残りの1個を合わせてみましょう。7個です。今度は3袋9個のビー玉と残りの1個を合わせてみましょう。10個です。すでにお分かりと思いますが、これで5個入りの袋を2つ作れますね。以上により、190個のビー玉を3個入り60袋と5個入り2袋に分けられることが分かります。
 次に、3個入りの袋を5つ用意し、それぞれの袋から1個ずつ取り出して、5個入りの袋に入れ直してみましょう。すると、5個入りの袋が3つ出来ることが分かります。このことから、3個入りの袋を5つ減らすと、5個入りの袋が3つ増えることが分かります。
 ここで、3個入りの袋の数を△、5個入りの袋の数を□として、それぞれの数を(△、□)の組で表してみましょう。すると、5個入りと3個入りのビー玉の袋の数を次のように分けられることが分かります。
 (△、□)=(60,2),(55,5),(50,8),(45,11),(40,14),(35,17),(30,20),(25,23),(20,26),(15,29),(10,32),(5,35),(0,38)
 以上により、5個入りのビー玉の袋の数として考えられる数は次のようになります。
 答.38,35,32,29,26,23,20,17,14,11,8,5,2.  (2014.8.15)

✪問題-14✪
 太郎君と次郎君は190個のビー玉を2人で一袋(ふくろ)を3個ずつと5個ずつに分けていきました。すると、全部のビー玉を余りなくちょうど分けることが出来ました。5個入りのビー玉の袋が何袋出来たと考えられますか。考えられる数を求めましょう。なお、ここではx(えっくす),y(わい)を使わないで解いてくださいね。

✪解説✪
 それではさっそく解いてみましょう。ここでは問題を実験をするように工夫して解いていくことが大切です。まず、190個のビー玉を全部5個ずつ袋に入れて分けてしまいましょう。さて、分けた後で袋がいくつできたか数えてみましょう。そうですね。38袋できました。
 次に、5個入りの袋を3つ用意し、それぞれの袋から1個ずつ取り出して、3個入りの袋に入れ直してみましょう。すると、3個入りの袋が5つ出来ることが分かります。このことから、5個入りの袋を3つ減(へ)らすと、3個入りの袋が5つ増(ふ)えることが分かりますね。
 ここで、5個入りの袋の数を□、3個入りの袋の数を△として、それぞれの組の数を(□、△)と表してみましょう。すると、5個入りと3個入りのビー玉の袋の数をを次のように分けられることが分かります。
 (□、△)=(38,0),(35,5),(32,10),(29,15),(26,20),(23,25),(20,30),(17,35),(14,40),(11,45),(8,50),(5,55),(2,60)
 以上により、5個入りのビー玉の袋の数として考えられる数は次のようになります。
 答.38,35,32,29,26,23,20,17,14,11,8,5,2,
 どうですか。出来ましたか。次回は、同じ問題を今度ははじめに全部3個ずつ袋に分けて入れていく場合から考えてみましょうね。(2014.8.6)

✪問題-13✪
 太郎君はビー玉を41個、花子さんはビー玉を26個持っていました。2人は一組を同じ個数にしてビー玉を数えて行くと、余りが同じ個数になりました。一組を何個ずつにして数えていたと考えられますか。

✪解説✪
 それでは、はじめましょう。問題は「同じ個数だけ余った」ということです。まず、この余った個数を取り除いてしまいましょう。これからどのようなことが分かるでしょうか。そうです。残っている太郎君のビー玉の数と花子さんのビー玉の数の中に同じ個数の組がびったり入っているということです。ここで、一組の同じ個数を□個としましょう。すると、このことから、次のことが分かります。それは、太郎君と花子さんのビー玉の個数の違いの中に□個の組がぴったり入っているということです。
 ここで、太郎君と花子さんのビー玉の個数の違いを計算してみましょう。これは次の式で求められますネ。

 41-26.

 まず、41を10の長さの直線3本と5の長さの直線2本、1の長さの直線1本に分け,次に26を10の長さの直線2本と5の長さの直線1本、1の長さの直線1本に分けましょう。これから両方の数の中から同じ長さの直線を取り除いてみましょう。すると、10の長さの直線1本と5の長さの直線1本が残ること、つまり、太郎君と花子さんのビー玉の個数の違いが15個であることが分かります。もう気付かれたお友だちもいると思いますが、この15の数の中に一組を□個とした組がぴったり入っているわけです。
 ここで〇を15個書いて、□がいくつの時余りを作らないで分けられるか考えてみましょう。まず、□=1の場合(ばあい)です。この時は余りなく全部分けられますね。□=2の場合はどうでしょう。この時は組が7つ出来て、1個余ります。□=3の場合はどうでしょう。5つの組にきちんと分けられます。□=4の場合は、3個余りますね。□=5の場合は3つの組にきちんと分けられます。このようにして続けて行くと、□=6から□=14まできちんと分けられないことが分かります。そして、さいごは□=15の場合で、この時は1つの組にきちんと分けられていますね。
 以上のことから、□=1,3,5,15の時に余りを出さないできちんと分けられることが分かります。ただし、□=1の場合は、太郎君と花子さんのビー玉そのものも余りなく分けられてしまいますので、ここではこの数は除かねばなりません。
したがって、答は、3個,5個,15個となります。
※注意:この問題は約数(やくすう)とか倍数(ばいすう)の考えを使わずに解いていますので、学年に関係なくだれでも解くことができます。大切なのはまず、算数の問題を「実験(じっけん)」するように自分の力で工夫して解き、後でこれを学校の授業で理屈(りくつ)として理解すること(理論化(りろんか)すること)なのです。今回のような問題は都立高校の入試問題でも「考えを整理して解く問題」としてよく出て来ますので、一度は解いておきましょうね(2014.7.25)

✪問題-12✪
 太郎君、次郎君、一郎君は家に帰って箱の中のビー玉を数えると、それぞれ97個、61個、151個ありました。次の日、3人で話し合っていると、ビー玉を数えるとき、たまたま一組を同じ個数にして分けていたこと、しかも余りが同じになっていたことが分かりました。3人は一組の個数を何個にして数えていたのでしょう。

✪解説✪
 この問題はかなり難(むずか)しいかもしれません。ここで大切なことは、この問題文を暗記(あんき)してしまうほど、徹底(てってい)して考えることです。ここでの勉強は学校での勉強より進み方がとても遅いです。でもここで育っている考え方が学校の勉強で必(かなら)ず役に立ちますからね。
 それでは考えてみましょう。ここで大切なことは、3人とも余りが同じになったということです。これまでのように「同じ数の余り」の部分を取り除いたとして考えると、太郎君と次郎君が持っているビー玉の数の違いが97-61を計算して36個、太郎君と一郎君の違いが151-97を計算して54個、次郎君と一郎君の違いが151-61を計算して90個であることが分かります。
 次に、同じ数ずつ分けたのですから、上で求めた数36個,54個,90個を余りが出ないようにそれぞれ分けてみましょう。なお、一組の個数を□個、この時に出来る組を△組として考えます(注意:ここでは約数(やくすう)とか倍数(ばいすう)という考えはまだ使っていませんので注意してくださいね)。
 まず、36個から始めましょう。すると、(□個、△組)=(1個,36組),(2個,18組),(3個,12組),(4個,9組),(6個,6組),(9個,4組),(12個,3組),(18個,2組),(36個,1組)となります。
 次に、54個です。同じように考えて、(□個、△組)=(1個,54組),(2個,27組),(3個,18組),(6個,9組),(9個,6組),(18個,3組),(27個,2組),(54個,1組)となります。
 さいごに、90個です、同じように考えて、(□個、△組)=(1個,90組),(2個,45組),(3個,30組),(5個,18組),(6個,15組),(9個,10組),(10個,9組),(15個,6組),(18個,5組),(30個,3組),(45個,2組),(90個,1組)となります。
 以上の計算によって、3人が持っているビー玉の個数の「違いの部分」を余りなくきちんと分けるためには、一組の個数(□個)を何個にすればいいかが分かりました。それでは、余りが出ないようにきちんと分けられる一組の個数としてどのような数があるか、上の3つの場合に当てはまる数を調べて、さっそく書き出してみましょう。すると、1個,2個,3個,6個,9個,18個であることが分かります。
 ここで注意しなければならないことがあります。それは、もし一組の数を1個として分けて行った場合、余りが作れないということです(注意:ここでは余りが0個になる場合は考えていません)。したがって、3人が次の個数を一組の個数として自分のビー玉を数えたと考えられます。  答.2個,3個,6個,9個,18個
(2014.7.4)

✪問題-11✪
 せっかくですから、今回も前回と同じ問題を考えてみたいと思います。もう一度問題を読んでみましょう。

 太郎君はビー玉を60個、次郎君は48個持っていました。2人は一郎君に借りていたビー玉を同じ数ずつ出し合って返すことにしました。返した後で残っている数を直線で表すと、太郎君は1センチの長さ3本分、次郎君は1センチの長さ2本分となりました。2人は一郎君にそれぞれ何個ずつ返したでしょうか。

✪解説✪
 皆さんの中には、また同じ問題を解くの(?)と言っている方もいらっしゃるかも知れません。そうなんです。でも、ここで大切なのは、この問題を別の方法で解くことです。お友だちに、「お前の考え、ワンパターンだよ」と言われたことがありませんか。これは自分の頭の中にすでに出来ている「モデル」に当てはめて問題を考えていることを意味しています。「理系的思考訓練(りけいてきしこうくんれん)」をするための土台が出来ている証拠(しょうこ)ですから、この「ワンパターン的思考法」を大切にしてくださいね。それでははじめましょう。
 前回1センチ分の長さがビー玉12個分になっていることが分かりました。それでは次郎君のビー玉48個を12個ずつに分けてみましょう。すると、4つの組に分けられることが分かります。このことから次郎君ははじめに1センチの長さ4本分のビー玉を持っていたことが分かります。
 次郎君は今1センチの長さ2本分のビー玉を持っていますから、次郎君は一郎君に1センチの長さ2本分のビー玉を返したことが分かります。したがって、次郎君が一郎君に返したビー玉の数は

 12+12=24

 答は24個です。太郎君の場合も同じ答えになりますので確かめてみてくださいね。(2014.6.18)

✪問題-10✪
 前回の問題がどんなに大切かを知っていただくために、次のような問題を作ってみました。皆さん、ぜひ挑戦してください。

 太郎君はビー玉を60個、次郎君は48個持っていました。2人は一郎君に借りていたビー玉を同じ数ずつ出し合って返すことにしました。返した後で残っている数を直線で表すと、太郎君は1センチの長さ3本分、次郎君は1センチの長さ2本分となりました。2人は一郎君にそれぞれ何個ずつ返したでしょうか。

✪解説✪
 皆さん、まず図を書いて考えてみてくださいね。それでははじめましょう。はじめに、2本の直線を左端(ひだりはし)をそろえて、少し間を空けて、書きます。上の直線は太郎君のビー玉の数60個、下の直線は次郎君のビー玉の数48個を示していますので、上の方を下の方より少し長めに書きましょう。次に、2人は一郎君に同じ数ずつビー玉を返しましたから、これをそれぞれの直線上に左端から□センチの長さで表します(□は自分で決めてくださいね)。つまり、これだけ短くなった結果として、太郎君は3センチ分(ぶん)の長さのビー玉を、次郎君は2センチ分の長さのビー玉を持っているわけです。このことから、太郎君は次郎君より1センチの長さ分だけビー玉を多く持っていることが分かります。
 ところで、2人がはじめに持っていた数から同じ数ずつ引いても、2人が持っている残った数に違いがないことは前回お話しました。このことから、太郎君と次郎君の間の長さ1センチ分の違いがビー玉何個分かを知ればいいことが分かります。この数は次の式で求められますね。

 60-48

 これまでと同じように、2人の数の中から同じ数だけ取ってしまいましょう。すると、太郎君と次郎君の個数の違いの1センチ分の長さが12個であることが分かります。次郎君は今2センチ分の長さのビー玉を持っていますから、12+12を計算して、24個持っていることが分かります。したがって、次郎君が一郎君に返したビー玉の数は、次の式で求められます(この式は、はじめに持っていた数からさいごに残っている数を引くことを意味しています)。

 48-24.

 ここでも同じ数をどんどん取り除いていきましょう。すると、さいごに

 24-0

 となり、次郎君が一郎君に24個返したことが分かります。太郎君の場合も同じ答えになりますからぜひ確かめてくださいね。以上により、答は24個となります。(2014.6.8)

✪問題-9✪
 次の式を直線を使って考え、答を出してみましょう。

 36-24

✪解説✪
 皆さん、皆さんもまず上の式となる文章を考えてくださいね。進むスピードがゆっくりしていますが、かなり奥の深い分析力が育っていますから、あきらめないでくださいね。皆さんはきっと「こんなの、簡単(かんたん)、簡単」とおっしゃっていることでしょう。そうですね。それでは、問題文を作ってみましょう。

 太郎君と次郎君がお家からビー玉を持って来ました。太郎君はビー玉を36個、次郎君は24個持っていました。太郎君は次郎君よりビー玉を何個多(おお)く持っていますか。

 もうすでに「引き算すれば、答が出るよね」とおっしゃっているのが聞こえるようです。そうです、引き算をすると答が簡単に出てしまいます。
 ここでは、これまでのように、直線を使って考えてみましょう。すると、太郎君のビー玉の数は10の長さの直線3本と残り6の長さの直線1本に、次郎君の数は10の長さの直線2本と残り4の長さの直線1本に分けられることが分かります。実(じつ)は、ここでとても大切な考えが出て来ます。それは、「2人からそれぞれ同じ数ずつ引いても、2人が持っているビー玉の数の違いに変わりはない」ということです。たとえば、2人が持っている10の長さを1本ずつ引くと、元(もと)の式は
 
 26-14

となります。それでは、10の長さの直線を2本ずつ引いたらどうでしょう。そうですね、

 16-4

となります。
 それでは、この最後(さいご)の式を使って考えてみましょう。まず、太郎君の数を10の長さの直線1本と残り6の長さの直線1本に分けます。さらに、次郎君の数が4の長さの直線1本であることから、太郎君の残り6の長さの直線を4の長さと2の長さの直線に分解(ぶんかい)しましょう。そして、これまでのように、2人が持っている同じ長さの直線を取ってしまいます。そうですね、ここでは4の長さの直線を2人から取ってしまうことになります。したがって、元の式は次のようになります。

 12-0

 これを今までのように直線を使って表すと、太郎君が次郎君より10の長さの直線1本と残り2の長さの直線1本だけ多く持っていることが分かります。このことから、答は12となります。なお、上の式の0は何も残っていないことを意味しています。(2014.6.1)
 
✪問題-8✪
 次の式を直線を使って考え、答を出してみましょう。

 54+[23+{36+(24+17)}]

✪解説✪
 いかがですか。もう式の意味を自分なりに考えられるようになって来ましたか。カッコを使うと式をどんどん複雑に出来ることが分かりますね。それでは、また上の式となる文章を作ることからはじめましょう。たとえば、こうです。

 太郎君と次郎君がお家からビー玉を持ってきました。太郎君は袋を1つ持っていて、そこにはビー玉が36個、次郎君は2つ袋を持っていて、1つには24個、もう1つには17個ビー玉が入っていました。2人がビー玉の合計を数えているとき、花子さんも袋を1つ持って走って来ました。そこにはビー玉が23個入っていました。もう一度(いちど)数を数え始めていると、夏子(なつこ)さんがやはり袋を1つ自転車(じてんしゃ)で持って来ました。そこにはビー玉が54個入っていました。さて、ビー玉は全部で何個ありますか。

 これで式の意味が分かりましたね。合計を今までと同じ考え方で求(もと)められることも分かります。それでは早速(さっそく)分解(ぶんかい)してみましょう。まず、左から順(じゅん)に10の長さの直線5本と残りの長さ4、10の長さの直線2本と残りの長さ3、10の長さの直線3本と残りの長さ6、10の長さの直線2本と残りの長さ4、10の長さの直線1本と残りの長さ7に分けて行きます。次に10の長さの直線を1つにまとめると13本となります。次に、残(のこ)りの長さ3と7で10の長さの直線が1本、6と4で10の長さの直線が1本、さいごに4だけが残りました。これで、残りの数をまとめると10の長さの直線が2本で、さいごに4だけ残ることが分かります。以上により、10の長さの直線が15本と4の長さの直線が1本あることが分かりました。ここで、前回お話しましたように、10の長さの直線10本で100となりますから、したがって、100の長さの直線1本と10の長さの直線5本、それから残り4の長さの直線が1本得られることが分かります。したがって、答は、そうですね、154となります。(2014.5.21)

✪問題-7✪
 次の式を直線を使って考え、答を出してみましょう。

 23+{36+(24+17)}

✪解説✪
 式を見ると、少しずつ複雑(ふくざつ)になって来ているのが分かります。なぜでしょう。これまでは()(小カッコ)だけでしたが、今回から{}(中カッコ)が登場(とうじょう)したからです。もし()と{}の区別(くべつ)がなく、()だけだったらどうでしょう。ためしに、書いてみてください。いかがですか。式のどこの部分が「一まとまり」なのか分かりませんね。このように、算数や数学の世界では、考えを進める上でカッコはとても大切な意味(いみ)を持っているのです。なお、カッコにはまだ[](大カッコ)などがありますが、これは次回使ってみたいと思います。
 それでは、まず皆さんに前回と同様(どうよう)に上の式となる元の文章を作っていただきましょう。たとえば、こうです。

 太郎君と次郎君がお家からビー玉を持ってきました。太郎君は袋を1つ持っていて、そこにはビー玉が36個、次郎君は2つ袋を持っていて、1つには24個、もう1つには17個ビー玉が入っていました。2人がビー玉の合計(ごうけい)を数えているとき、花子(はなこ)さんも袋を1つを持って走って来ました。そこにはビー玉が23個入っていました。ビー玉は全部で何個あるでしょう。

 これで文章が完成しました。このように自分で文章にすると、式の意味がよく分かりますよね。すると、とうやって計算したらいいかもすぐ分かります。
 まず、それぞれの数を20と4、10と7、30と6、20と3に分けます。20、10、30、20の数から10の長さの直線が8本出来ますね。それから、残りの数4と6から10の長さの直線が1本、同じく7と3から10の長さの直線が1本出来ることが分かります。以上により、10の長さの直線が10本出来たことが分かります。ところで、10の長さの直線を一列(いちれつ)に並(なら)べていくといくつになりますか。そうですね。100です。答は、そうです、100です。(2014.5.13)


✪問題-6✪
 次の式を直線を使って考え、答を出してみましょう。

 36+(24+17)

✪解説(かいせつ)✪
 式を見て、「アレッ?」と思われたことでしょう。そうです。式の形がこれまでと違っていますね。それはカッコが出て来たからです。前回お話しましたが、このカッコはその式の部分を「一まとまり」として考えるという意味でした。
 問題を解くとき、ただ計算するだけでなく、この式を使って問題文を作ってみることがとても大切です。これで問題の式の意味を深く考えられるだけでなく、国語の作文力(さくぶんりょく)も育つからです。それでは、さっそく作ってみましょう。

 太郎君(たろうくん)と次郎君(じろうくん)がお家からビー玉(だま)を持ってきました。太郎君は袋(ふくろ)を1つ持っていて、そこにはビー玉が36個(こ)、次郎君は2つ袋を持っていて、1つには24個、もう1つには17個ビー玉が入っていました。ビー玉は全部(ぜんぶ)で何個あるでしょう。

 これで問題文が完成(かんせい)しました。皆さんはどうですか。このように文章にすると、式の意味がよく分かりますね。
 それでは、これまで通り36の数を10の長さの直線3本と6の長さの直線1本、24の数を10の長さの直線2本と4の長さの直線1本、17の数を10の長さの直線1本と7の長さの直線1本で表しましょう。ここで、太郎君と次郎君が6の長さの直線と4の長さの直線を出し合うことによって、10の長さの直線が1本出来ることも分かります。
 以上により、10の長さの直線が7本と7の長さの直線が1本出来ました。答は、そうですね、77です。(2014.5.4)

✪問題-5✪
 次の式を直線を使って考え、答を出してみましょう。

  13+26+11

✪かいせつ✪
 問題が少し変わりました。まず式をよく見て、自分なりに「仮説」を立ててみましょう。もしかすると、「こんなことして、本当に力が付くのかなァ」と思われるかもしれません。もちろん、本当に付くのですよ。その日を楽しみに頑張(がんば)りましょう。
 いかがですか。皆さんは、これまでのように、13の数を10の長さの直線1本と3の長さの直線1本、26の数を10の長さの直線2本と6の長さの直線1本、11の数を10の長さの直線1本と1の長さの直線1本に置(お)き換(か)えて考えていることと思います。確認(かくにん)しますが、10の長さと言っても、自分で「これが10です」と決めれば、それで十分(じゅうぶん)なのですよ。
 それでは、直線を整理してみましょう。すると、10の長さの直線が4本と残りの3、6、1の長さの直線がそれぞれ1本ずつあることが分かります。さらに考えを進(すす)め、残りの数をまとめると、何と10の長さ1本に置き換えられることが分かるではありませんか。このことから、上の問題の式が次のように書(か)き換(か)えられることが分かります。書き換えましょう。

  13+26+11=10+(10+10)+10+(3+6+1)
        
 いかがですか。これによって、上の式には10の長さの数が5つあることが分かりました。答は、そうです。50ですね。
 今回から計算を間違(まちが)いなく進めるために使うととても便利(べんり)なカッコが登場(とうじょう)しました。これからしばらくの間、カッコは「数を一まとまりにして考える部分(ぶぶん)」と覚(おぼ)えていてください。(2014.4.28)

✪問題-4✪
 次の式を直線を使って考え、答を出してみましょう。

  15+21+5+9

✪かいせつ✪
 もしかすると、「あれ、また同じ問題?」と思われるかもしれません。そうなんです。同じ問題なのです。しばらく我慢(がまん)してくださいね。
 さて、前回勉強で一番大切なことは「自分の考えを述べることだ」と言いました。どうしてでしょうか。問題を見たとき、「この問題は、こうすると解ける」と思ったとしましょう。これは答が出る前の考えですから、科学(かがく)の世界では一般(いっぱん)に「仮説(かせつ)」と呼ばれています。皆さんは気付(きづ)いていないかもしれませんが、どんな問題でも、それを解く時はかならず「仮説」を立てているんですよ。なぜでしょう。たとえば、問題を読んだ時に「これはたし算だ」と心の中で思い、それから「たし算」をしていませんか。この心の中で思うことが「仮説を立てること」に当たっているからです。
 ここで、「この計算はたし算だ」と仮説を立てて計算をしているとしましょう。さて、答が出ました。これからどうしたらいいでしょうか。お父さんやお母さんに答が正しいかどうか確かめてもらいましょう。もし正しければ、初(はじ)めの「仮説」が正しかったわけです。もし間違っていれば、初めの「仮説」が正しくなかったか、あるいはどこかで計算ミスをしているからであって、もう一度初めからやり直しをしなければなりません。
 このように、問題を解くことによって私たちはいつも「仮説」を立てる練習をしているのですよ。何も考えずに問題を解いていると、算数や数学を解く時のセンスが育たず、力が付きませんので注意(ちゅうい)しましょう。
 それでは、前回の考え方のおさらいをして、自分の「仮説」が正しいかどうか、お父さんやお母さんに確かめてもらいましょうね。(2014.4.20)

●●●●●

✪問題-3✪
 次(つぎ)の式を直線を使って考え、答(こたえ)を出してみましょう。

  15+21+5+9

✪かいせつ✪
 問題の式の形(かたち)が少し変(か)わりました。前回もお話しましたが、勉強で一番大切なことは「自分の考えを述べること」です。それではさっそくおっしゃってください。そうですね。まず、5と9の数が増(ふ)えた、ということです。それから、どうですか。そうですね。15と5、21と9を合わせるという考えはとても素晴(すば)らしいアイデアですね。算数や数学、理科(りか)などの世界(せかい)でこのような素晴らしいアイデアが出て来たとき、その感動(かんどう)を表(あらわ)すために「芸術(げいじゅつ)!」って叫(さけ)ぶ人もいるんですよ。それでは、どれほど芸術的(てき)か調(しら)べてみましょう。
 まず、15と5について考えてみましょう。15は10と5に分けられます。残った5と新しく増えた5を合わせると、10になりますから、そうですね、これで10の長さの直線が2本出来ました。次に、21と9についてですが、まず21を20と1に分けましょう。すると、20から10の長さの直線が2本、それから残りの1と新しく増えた9を合わせると10の直線が1本出来ますから、これで10の長さの直線が3本出来たことになりますね。
 まとめましょう。15の長さの直線と5の長さの直線から10の長さの直線が2本出来ることが分かりました。また、21の長さの直線と9の長さの直線から10の長さの直線が3本出来ることが分かりました。そうですね。以上(いじょう)のことから、10の長さの直線が5本出来たことが分かります。答は50です。(2014.4.15)
●●●●●
✪問題(もんだい)-2✪
 つぎの式を直線をつかって考え、答を出してみましょう。

  15+21

✪かいせつ✪
 問題を見て、「あれ?」と思われたことと思います。そうなんです。前回(ぜんかい)とまったく同じなんです。
 さて、勉強(べんきょう)で大切なことは何でしょうか。それは「自分の考えていることを、積極的(せっきょくてき)に述(の)べること」です。たとえば、上の計算(けいさん)をすることは簡単かもしれません。それでは、自分の考えで計算をするとなるとどうでしょうか。
 前回は15と21の数を直線を使って表(あらわ)し、この2本の直線を「たし合わせる」ことによって、「たし算」をするともとの数より大きな数が得(え)られることが分(わ)かりました。
 それではこの「たし算」を自分の考えで工夫(くふう)して行(おこな)ってみましょう。
 まず、15の数ですが、ここで10と5の長さの直線に分(わ)けてみましょう。次に、21の数ですが、同じ考え方をすると、10の長さの直線2本と1の長さの直線1本に分けることができます。
 このようにすると、2つの数を「たし合わせる」と10の数を表す直線が3本と残(のこ)りの5と1の数を表す直線が1本ずつ得られることが分かります。10の数を表す直線3本で30、残りの5と1の数を表す直線を合わせると6になります。これで、「たし算」の答が36となりますね。(2014.4.10)
●●●●●
✪もんだい-1✪
 つぎの式を直線(ちょくせん)をつかって考え、こたえを出してみましょう。

  15+21

✪かいせつ✪
 さて、みなさんはどのように考えましたか。まず、ここでたいせつなのは「15は21より小さい」、または「21は15より大きい」ということですね。
 それでは、つぎに移りましょう。まず、15と21では21の方が大きいですから、こちらの方を長い直線で、15の方は小さいですから、こちらの方をそれより短い直線で書いてください(長さを正確に表さなくてもかまいません).これで、それぞれの数を「目に見える」ように図で表すことができました。
 いよいよ、さいごです。もんだいは、2つの数を「たす」ことです。「たす」ということは数が「大きく」なることです(ただし、ここではまだマイナスの数は考えません)。ですから、ここでは15の長さの直線に21の長さの直線をくっ付けて「たし合わせる」ことになります。どうですか。これで15と21の数の「たし算」を図で表すことができました。
 おさらいです。そうです。「たし算」をするともとの数より大きな数が得(え)られることが図から分かりました。こたえは36となりますね。(2014.4.6)
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※おねがい:
 文章中の「直線」は本来なら「線分」とすべきですが、ここでは、それほど厳密には考えておりません。ご了承願います。




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